違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

世の中は中央値や平均値が回している

令和2年の文科省の学校保健統計調査に基くものだと思われる日本人17歳の身長と体重の分布図。

 

 

 

 

グラフの出典は下記サイトから

https://graphic-data.com/page/sport/001

 

 

 

本当は日本人全体での分布図がないかと探していたが、17歳であっても分布のイメージは十分伝わる。

 

詳細な数字に意味があるというよりも分布のバラつき具合のイメージが伝わることが重要だから。

 

年齢が上がっても身長に関しては17歳のデータから大きな変化はないだろうが、体重に関しては右側に分布の幅が広がってるはずだが極端には違わないかもしれない。

 

 

グラフを見てると平均値と中央値と最多層という3つの注目ポイントがあるという点に誰でも気付くだろう。

 

グラフが年収を示すものであっても、分布の形状は違うとしても、分布のあり様の注目点は似てるはず。

 

大規模に分布を知ることができれば、それが何に関してであってもやはり同様のことが言えるはず。

 

 

ついでに言うと、勉強や受験での偏差値に毒されてる人だとグラフの右側に行きたがるが、ほとんどの人にとってはそれは叶わぬ夢であることもよく分かるだろうし、身長や体重が右に行けば行くほど良いとは誰も思わないはずだし、そもそも自分一人の努力や頑張りではどうしようもないということも分かる。

 

自分一人でどうにでもなる絶対性ではなく、全体の中でどこに位置するかという相対性は他人次第でもあるからだ。

 

 

小学校から中学校、高校大学と進学するほどに自分が中央値や平均値あるいは偏差値50に近づいていくのはある意味当然で、社会に出たり現代のようにネットやSNSで桁外れの上位に位置する存在が身近に感じられるようになると自分が中央値や平均値を下回り偏差値は50に満たない存在だと気付かされることも少なくなくなる。

 

 

十で神童十五で才子二十過ぎれば只の人

 

 

Twitterやネットを見てると、社会に出て只の人になってるにも関わらず神童と呼ばれていた頃のことが忘れられない人が多いことに気付く。

 

 

逆を考えてみよう。

 

商売やビジネスをしてる人でセンスや才能がある人だと、社会のどの位置に分布してる人を掴めれば自分の商売やビジネスに効果的かを考えるだろう。

 

そういう層にアプローチすることが嫌でさえなければ自然と追い風に乗れるだろう。

 

アパレルのフリーサイズ商品が身長や体重の分布におけるどの層を狙ってのことかも分かるし、ビッグサイズに特化した商品展開というのが身長や体重に関しての高偏差値を対象にしてることも分かってくる。

 

中央値や平均値がフリーサイズなら、そこから外れたのがビッグサイズやスモールサイズで、市場規模も違えばライバルとの競争の規模もまるで違ってくる。

 

 

こういうことは良し悪しの話として捉えることは馴染まない。

 

 

只の人になった昔の神童は、すでに中央値や平均値の人になっているがそのことを認められずに自分の不遇を嘆くだけ。

 

しかし、ずっと中央値や平均値の枠から外れずに生きてる人は充実感を感じてるはず。

 

世の中をリードするのは高偏差値なイノベーションだと思いがちだが、実は中央値や平均値が回しているのだ。