芸能界やプロ野球界でスキャンダルが相次いでいる。
お金も絡んでいるのだろうが、それ以上にセクハラやパワハラのスキャンダル。
一時期流行ったかに見えたMeTooとは共通してるかもしれないが趣きの違いも感じられる。
昭和だったら罷り通る価値観に、スキャンダルは芸の肥やしというのがあったが、最近はスキャンダルはやっぱりダメージなだけになっている。
その理由は消えないデジタルタトゥーと誰でも情報発信できるせいだろう。
芸の肥やしと武勇伝はよく似ている。
狭い世界でしか通用しない誇大妄想と紙一重。
どちらも自分から語ると決してかっこいいものではないが、他人が羨望を込めて語るから過大評価されやすくなるが、行為としては赤の他人からは非難される種類が多い、だからこそのスキャンダルだ。
ところで芸の肥やしという表現の由来を調べると、歌舞伎役者が女形を上手に演じるためには女性の動きや振る舞いを知る必要があるというところから女遊びに関して言われ始めたらしい。
現代ではよほど閉鎖性を保てる環境がなければ、発信することは拡散するし、一旦拡散するともうどうしようもなくなる。
拡散すると言ってもほとんどは埋没してしまうのだが、発見されると、狭い世界の理屈は通用しなくなる。
狭い世界の理屈では許容されるかもしれない回転寿司屋での醤油ペロペロ系の悪ふざけも、当事者は芸の肥やしか武勇伝のつもりだろうが、世間様は許さないのだ。
その被害を受けるのは自分だと言わんばかりに反応するのは被害妄想だとしてもだ。
芸の肥やしや武勇伝のつもりならばやめといた方が賢明なことが増えている。