あっという間に流行するビジネスがある。
飲食に関するものが多いのは真似をしやすいからだし、真似をしながらオリジナリティを演出することも可能だから、それ以外にも中小企業が始めたものを根こそぎ大企業が奪うというパターンもあれば、同じことが大企業同士でも起こることがある、そのような場合後出しで真似をする方がブランド力は上だったりする、真似してパクるというのは日本人が大得意。
そんな得意を活かせないことがオワコンや日本流ガラパゴスに関係してるかもしれないがそんな大きいことを語りたいわけではない。
真似をしたくても簡単にはできない、パクりたくても簡単にはできないこともある。
- そもそもノウハウを持ってない
- 販売や流通のためのネットワークを持ってない
- 持ってる資金力では全然足りない
などが代表的な理由で、それは参入障壁と呼ばれる。
一般的には事業展開に関して用いられる用語だが、顧客やエンドユーザーにも当てはまる。
新規参入を目論むライバルに対しては参入障壁を高く設けたいのに対し、顧客やユーザーに対しては参入障壁を下げたい。
参入障壁が下がることで財布の紐が緩みやすくなり欲しいという気持ちが前面に出やすくなる。
つまり買いやすさが出る、長続きするヒット商品の裏にはそのような仕組みが成り立っている。
購入や契約への参入障壁を下げる役割りは広告宣伝などが大きく担っていた。
購入や契約への参入障壁が下がると顧客やエンドユーザーは欲しいあるいは必要だという欲望に素直に行動しやすくなる。
欲望に対する免罪符は『みんなやってるから、みんな持ってるから』。
長らく続いた不景気や低成長のせいだろうが免罪符自体が変質した。
『やらないと損だから、やると得だから』へ。
しかし相変わらず『みんなやってるから、みんな持ってるから』も生きているので『自分以外は得していて、自分だけ損してる』という被害妄想も根強い。
ところで、趣味や遊びに関しては、成果や結果を求めてるとしても成果や結果が出しやすそうだからという理由で始めるケースは少ないように感じられる。
それは始めるに当たっての動機として熱意や情熱が弱そうだから、割り切ってるつもりでも心はついてこないからかもしれない。
自分自身の価値観や行動を参入障壁という観点で振り返ってみると、自分が理解してるのと違う自分が見えてくるかもしれない。