起承転結がはっきりとわかりやすい文章や喋りで展開されるストーリーは起承転結の順番に関係なく信じやすい。
あるいは起承転結をすっ飛ばしても、興味や危機感にダイレクトに作用する話も信じ込みやすい。
この場合の信じ込みやすさは悪く作用すると騙されることにつながり、良く作用するとリスクマネジメントが強化される。
しかし、近年激増する誹謗中傷はリスクマネジメントの悪い形態かもと感じている。
リスクマネジメントには適切に疑問を感じるセンスが要求される、そのセンスは批判や批評のセンスとも大きく重なるだろう。
そんなセンスに大きな影響を与えているのがプロパガンダだ。
プロパガンダとは意図を持った情報で、人の心を誘導することを目的にするので政治的ビジネス的な広告宣伝と相性が良い。
そんなプロパガンダには時には明らかな詐欺も含まれる。
現代人は防衛本能として情報に対して批判的な批評的な目を向けている人が多いはず。
その目の向け方は騙されないぞというものだけでなく、利用できそうなものは利用してやるぞというものまで幅広くなったのが現代だ。
そういう気持ちの現れの一部が誹謗中傷になっていると考えると納得できるとともに、簡単に減ることはないだろうなとも感じる。
誹謗中傷の中には被った被害や損が動機になってるものも多いはずだからであり、さらに実害や実損はないのに被害妄想だけが膨らんでる場合も加わるとすると、適切な損切りを脳内で完了できる人以外は誹謗中傷ゾンビになり得るのだ。
昔は誹謗中傷を受けるのは有名人が多く、有名人の多くは有名税として損切りしてたという話があるが、現代の誹謗中傷は有名無名に関係ない。
損切りを泣き寝入りと考えるとストレスは倍増しそうだが、それができるかできないかで心の穏やかさはまるで違ってくるのもまた事実。
投資の世界では短時間のうちに損切りとリセットの繰り返しを行い、すぐに再び参戦する人が多そうだが、わたしが薦める損切りはもっと長い時間軸で捉えるもので、一旦損切りしてリセットできれば、もうそこには近付かないという種類のもの、あるいはまったく異なるアプローチを見つけるというもの。
現代に『信じて損した』が多いから誹謗中傷が増えたのはプロパガンダが多いからだ。
この世には無色透明な情報など無く、一皮剥いたら毒々しい色を放っているものばかりなのだ。