違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

たかが〇〇、されど〇〇

ドラマ『古畑任三郎』ではクイズ番組で勝ち続けるチャンピオンの役を演じていた唐沢寿明さんが、勝ち続けるために事前に問題を入手しようと殺人を犯してしまうという回があった。

 

たかがクイズされどクイズ。

 

日本のテレビには昔からクイズ番組が多かった。

 

視聴者目線で言うと昔のクイズ番組の位置付けは、安心して家族団らんを盛り上げるものだったように感じる。

 

番組の多くは視聴者が挑戦するもので、ごく稀に芸能人が挑戦する特番が組まれる程度で、あくまでも一般大衆が主人公だった。

 

番組を見てると問題にどう答えるかに夢中になるが、よくよく考えると、答える回答者よりも問題を作る出題者の方がはるかに頭を使っていたはず。

 

そう言う意味では、昔の学校の先生は問題作成にすごく苦労していただろう。

 

しかし、いつの頃からか教育産業や受験産業が問題作成を外注で請け負うというスタイルが生まれた。

 

 

問題作成は学校でもテレビでも、テストや番組の主催者が思いを込めて直接関わる分野ではなくなって行ったのだ。

 

その結果だろうか、クイズ番組の回答者は一般視聴者から芸能人にシフトして行った。

 

 

当然ながら番組の展開にシナリオや脚本が不可欠になって行ったはずだ。

 

そんなクイズ番組がここに来て打ち切りになるものが続出している。

 

そういう事態になったのはテレビ局にとってクイズ番組が望む成果を上げられなくなったからだろうが、視聴者レベルからは以下のような声(太字)が上がっていた。

 

 

芸能人が単純な問題に答えて商品もらって騒いでる番組みて何が面白いのかって制作者は視聴者目線になって考えたことあるのかね。出てくる芸能人もクイズの内容もワンパターン、あからさまな番宣で俳優さんが出てきたり、果たしてクイズ番組なのか?って疑問に思う番組も多々ある

 

 

最近のクイズ番組はお笑いタレントやギャル系タレントのふざけた回答でのウケ狙いが多くクイズというよりつまらない大喜利のようなものが多くなってしまいましたね

 

 

 今のクイズ番組は芸能人が内輪で盛り上がってるだけだからつまらないんだよ。昔は一般視聴者参加型のクイズ番組ばかりだったからこそ楽しめた

 

 

最近の「お笑い芸人やタレントが出て、わざと回答をボケて笑いを取るようなクイズ番組」はちっとも面白くありません。クイズ番組、見なくなりました

 

 

いつの頃からか芸能人の枕詞に『高学歴』が付くようになった。

 

昭和の頃の芸能人の枕詞には『元不良』や『元暴走族』など悪の世界から更生し芸能界に進出したというストーリーが多かったのと対照的だがそれは時代の空気感を反映してのはずだ。

 

個人的には、最近10年のクイズ番組は高齢者のボケ防止の脳トレの側面もあったのではないかと思っている、当然ながら視聴者が高齢者であることを意識してだ、しかし番組としては若者を取り込みたいので出演者を卒業と称してコロコロ変えたりすることが裏目に出て『前の方が良かった』となって見放されたと感じてる。

 

若者には振り向かれず、年寄りからも反感を買うようになっていたとするとおもしろい。

 

 

何がおもしろいのかというと、好かれようと思って一生懸命あの手この手を尽くしているのに、すべてが裏目に出ているからだ、広告宣伝に関するエキスパートを交えて弾き出された答えが通用しないのだ。

 

こういうことって色々な分野で起きているはず。

 

 

多くの人が『たかが〇〇、されど〇〇』に振り回されているのだろう。