米に限らず何でも値上がりする昨今、テレビで放送される外食の飲食番組を見ていて芸人やレポーターが「これが〇〇円なんて安いな!」と言うのを聞くたびに、そんなこと思ってる視聴者は誰もいないだろうと思っていた。
内心では高過ぎると思いながらも買う人がいるのは、その人なりの価値判断やここで使ったからあそこでは使わないという調整をかけているのは間違いない、と思っていた。
値上げがすべて正当化されかつみんながハッピーになんてなれるわけないと思っていた。
だとしたらそういう情報が出てくるのは時間の問題だろうと思っていた。
そうしたら予想外のところからそれっぽい話が出てきた、次の記事だ。
「1000円超えは当たり前」「牛丼チェーンのが安い」との声もあるが…。ココイチ「高級化で客数減」に見るカレー業界の“変容”
記事もおもしろいが、本当におもしろいのは寄せられてるコメントの方だ。
今だったら値上げするには良いタイミングだ、みんなが値上げしてるからどさくさに紛れるからだ。
どんなビジネスでも取り扱ってる商品よりも、どんな顧客層に支持されてるかが重要なのだ。
値上げをするならばそれを正当化できるだけの要素を顧客側に提示できなければただ単にコスパが悪いだけに過ぎない。
コスパが悪いと知りつつ買うのは顧客には屈辱以外の何者でもない。
元々高級を売りにして展開してたり、スペシャルな何かを提供してたようなビジネスならばコスパなどという壁にはぶち当たりにくいだろうが、そうでないビジネスは仕入れが上がったから値段を上げますというのは既存客を逃すことにしかならないだろう。
食費はケチるには限度があるからエンゲル係数なんて尺度が存在するが、他の分野にも名称こそついてないが似たような原理は働くはず。
いろんなものが値上がりするのはしょうがないと思われてるが、値上げの後に何が起きるか、今後どんどん情報が出るだろうが、かなりの時間差を経た後で現象が顕在化するかもしれない。