進学や就職の季節。
進学も就職も初体験として記憶に残るだろう、実際にはすぐ忘れるかもしれないが。
しかし転校や転勤や転職となると、ガラリと環境が変わるとしても初体験とは言えない、前と後という比較が意識的あるいは無意識的に生じるだろうから。
逆に言うと、比較の対象が無いあるいは無さそうに思える場合の体験や経験には『初』という冠が似合うのだ。
長く生きれば生きるほど、人それぞれその人なりに自然としてしまうのが比較だろう。
人を悩ます比較には優劣などがあるが、他にどのようなものがあるかChatGPTに聞いてみたら以下のように答えてくれた。
1. 対比(コントラスト)
• 明暗(明るい ↔ 暗い)
• 長短(長い ↔ 短い)
• 大小(大きい ↔ 小さい)
• 軽重(軽い ↔ 重い)
• 高低(高い ↔ 低い)
2. 相補(補い合う関係)
• 陰陽(陰 ↔ 陽)
• 攻守(攻め ↔ 守り)
• 表裏(表 ↔ 裏)
• 動静(動く ↔ 静か)
• 受発(受ける ↔ 発する)
3. 変化・推移
• 始終(始め ↔ 終わり)
• 生死(生 ↔ 死)
• 成否(成功 ↔ 失敗)
• 増減(増える ↔ 減る)
• 開閉(開く ↔ 閉じる)
4. 価値観の違い(主観・立場)
• 新旧(新しい ↔ 古い)
• 善悪(善い ↔ 悪い)
• 是非(是 ↔ 非)
• 有無(ある ↔ ない)
• 正誤(正しい ↔ 間違い)
5. 関係性・位置
• 遠近(遠い ↔ 近い)
• 上下(上 ↔ 下)
• 左右(左 ↔ 右)
• 前後(前 ↔ 後)
• 内外(内 ↔ 外)
6. 心理・感覚
• 喜怒(喜び ↔ 怒り)
• 悲楽(悲しい ↔ 楽しい)
• 寒暖(寒い ↔ 暖かい)
• 硬軟(硬い ↔ 柔らかい)
• 軽重(軽い ↔ 重い)
意識的にあるいは無意識的にこのような比較をするのが日常生活なのだ。
ましてや現代はインターネットやSNSのせいで直接知らない人や自分とは関係ない世界や分野の情報が嫌でも入ってくるので比較には事欠かない。
結果として不毛な一喜一憂が世間には激増している。
もし、現在の自分に不満があるならばそしてそれが比較する癖のせいだとすると、気の持ちようで改善できるはず。
気の持ちようとは言っても、自分を取り巻く環境のせいが大きいだろうし、その環境の中心は人間関係だとすると、簡単に気の持ちようで改善できるとはならないかもしれない。
だからこそ意識したいのは、何を捨てればあるいは何を諦めれば比較地獄から解放されるのかということだ。
新入社員が早速退職代行を利用して入社したての会社を辞めているという報道を見た。
入社前に会社が約束してた話と実際が違ったという理由がほとんどらしい。
これも比較の話に該当するだろう。
こういう辞め方をすると経験はキャリアとはならないが、一般的に転職する際にキャリアを活かそうなどという合理的な思いが強いと同じ比較を繰り返すことになるという不都合からは逃げられないかもしれない。