食料品を始めとして色々なものの値段が上がることが珍しくなくなった。
そういう時に言い訳のように言われることが、人件費の高騰や原材料の高騰を受けて、というものだ。
どこかでその通りだろうなと思いながらもそれだけではないと思ってる人も多いはずだ。
そう思ってたところにあるYouTubeがおすすめに上がってきた、その内容は野球をプレーする人口が減ってることでスポーツ用具メーカーの一部が野球から撤退するという内容を絡めてプロ野球を含めた野球業界がいかに崖っぷちかを伝えるものだった。
ChatGPTに聞くと、子供がチームに所属しそれなりに一生懸命やるという前提だと、最初に必要な道具類を一式揃えるだけで小中学生で3万円〜6万円、高校生なら8万円から15万円が最低でもイニシャルコストとして発生し、それ以外にランニングコストして試合をするための遠征費やチームに所属するために支払うお金も発生するらしいし、最初に揃えた道具が壊れれば買い替える必要もあるし、試合に親も行くとなると交通費や時には宿泊も発生するかもしれない。
ただ好きでやってるようにしか見えないが家庭単位では子供が野球に打ち込むというのは結構辛いことでもありそうなのだ。
特に道具や用具の価格はプレーする人口が減れば減るほど単価は上昇を余儀なくされる、そしてそうなればなるほど競技人口も減る、その結果が用具メーカーの野球からの撤退だとするなら頷ける。
似たようなことは別のことでも感じた、かつてオートバイが大好きだった私は2〜3年毎にヘルメットを新調していた約15年乗り続けたがその間のヘルメット価格の相場感としては当時の最新の規格を満たしているもので2〜3万円で最後に買ったのは今から30年くらい前だ。
それから30年経ってるから当然とも思えるが、この30年は日本経済にとって失われた30年と呼ばれた期間でもある。
最新のヘルメット価格を調べると、昔私が買っていたであろう種類のものの価格は7万円だった。
今新規にスポーツオートバイを始めようとするとオートバイの価格自体が昔に比べてかなり高いのに加えて、ヘルメット以外にも用具は必要になることを考えるとすごく敷居が高い乗り物になったなと感じられた、コスト的には税金が安い以外は車と同じじゃないかとすら思える。
昔だったら車は買えなくてもオートバイだったら買えたし、それで当時のスーパーカーと張り合えたのだが、コスト的なメリットが減るとよほど好きな人しかオートバイには乗らなくなるのは当然だ。
紹介した事例は狭い範囲のものだが、どんな分野であれ新規参入者が減ると必要な道具や用具の価格は物価の上昇とは別の理由で上昇を余儀なくされるのだ。
そしてその流れがさらに新規参入者を遠ざけることが既存の分野を衰退させる一方で、多様化分散化し絶えず新しい価値観が生まれるようになると、そちらの方へ人が流れやすくなるだろう、参入しやすいような相場感で市場が形成されるだろうから。
テレビなどで見る最近の新規出店のパン屋のパンを見てると、どんな美味しくてもパンにその価格は払う気にならないと思うものばかりだ、無意識のうちに昔と比較し自分が持ってる相場感から著しく離れてるからだ。
しかし、今のこだわりのパン屋のパンと昔のパンはまるで違うものと本気で思える人ならば反応は全く違うのも理屈としては理解できる。
ガラケーの登場以降、ライバルや競合は隣接する業界とは限らなくなった。
多様化分散化の結果、新しいものが生まれるたびに既存の業界はシェアを奪われることしかできないのだろうし、値上げしか活路を見出せない業界は衰退するしかないのだろう。
そんなことを改めて思った。