違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

世の中は、知らないことだらけ!

日本時間の2月7日(アメリカでは6日)、イーロン・マスク率いるスペースX社が「ファルコン・ヘビー」と名付けられたロケットの打ち上げに成功した。

 

イーロン・マスクは、ロケット業界にイノベーションを持ち込んだ。そんなイーロン・マスクが記者団に語ったのは、

 

「よその会社が再利用できる飛行機を提供しているのに、1回しか使えない飛行機を売り込むようなものだ。しかもその飛行機は、目的地に着いたらパラシュートで脱出しなくてはならないし、どこかに適当に墜落して壊れてしまう。めちゃくちゃな話だが、それが今のロケット業界の現状だ」

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イーロン・マスク氏のロケット「ファルコン・ヘビー」打ち上げ成功 BBC 2018年02月7日

 

 

三機のロケットブースターで発射れたがそのうち一機は大破したが、二機が無事に帰還した。

 

スペースX社が、打ち上げたロケットを再利用可能な状態で無事に帰還させることに初めて成功したのは2016年4月13日でこのときは一機。

ファルコン9ロケット、打ち上げ後に洋上船への着陸に成功

 

 

壮大な技術の世界が着実な進歩を成し遂げ、人類はどこまで進歩するのだろうかと感じさせるできごととなった。

 

しかし、そんな人類は金(GOLD)を人力で作ることが出来ない。

 

錬金術の時代と違い、現代は金の作り方は解明されている。

 

わかっているのに作れないのは、膨大なエネルギーが必要となるためで、太陽の40倍以上の質量を持つ恒星が爆発する際に発する規模(ハイパーノバと呼ばれる)に相当するエネルギーが必要になるためだ。

 

核融合レベルのエネルギーで作れる最も重い元素が鉄で、それ以上に重い元素は星の爆発以上のエネルギーが無ければ生まれないとされる。

 

わかっているのに作れない『金(GOLD)』に対し、わからないから作れないのが『命』。

 

単細胞の原始的なものでも作れない。

 

細胞と間違われやすいのがウイルス。

 

ウイルスラテン語virus[† 1])は、他の生物細胞を利用して、自己を複製させることのできる微小な構造体で、タンパク質の殻とその内部に入っている核酸からなる。生命の最小単位である細胞をもたないので、非生物とされることもある。

https://ja.wikipedia.org/wiki/ウイルス

 

 

人類はウイルス兵器を作るなど、ウイルスはコントロール下に置いてるが、残念ながらウイルスは細胞ではなく、つまり命を持っていない。

 

命と聞いて連想することに染色体がある。

 

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/染色体

性染色体の組み合わせは女性では2本のX染色体、男性ではX染色体とY染色体1本ずつとなっている。女性の2本のX染色体のうちの片方は不活性化されており、顕微鏡下ではバー小体として観察される。

 

 

 

自然界の人間に、Y染色体とY染色体の組合せは存在しない、実験的に組み合わせると命が宿らないらしい。

 

人間の場合、どうやらX染色体と命が関係ありそうなことまでは想像できるが、そこから先がわかっていない。

 

 

地球上では生態系の最上位に位置している人間は、分類上生き物の頂点だが、自らの意志で命を作ることは出来ない。

 

 

 

 

生き物の世界は、『弱肉強食』と言われる。

 

生き物の世界では、生きる目的は、子孫を残すことと言うのが定説だ。

 

そういう意味では、動物の世界では、メスが主導権を持ちオスを選択する。

 

メスが求めるのが「強いオス」とされることも、弱肉強食の世界観を感じさせる。

 

 

 

先入観では、弱肉強食が基本に感じる生物界が織りなす生態系には、そんな先入観が正しいわけではないことを示す事例がたくさんある。

 

食物連鎖を考えると生態系の上位の強者の存在でも最後は死が訪れ、死んだ後は他の動物に食べられたり、微生物に処理され、別の物質に戻り、地球に還元されていくという意味では、強弱という差はなく、全ての生物が平等の扱いを受けているといえる。

 

生きてる間だけを見ても、決して弱肉強食という理屈だけではない。

 

 

人間社会は、弱肉強食のようで共生社会とも言える。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/共生

共生現象のうち利害関係が分かりやすいものにはそれを示す名が与えられている。

  • 相利共生(そうり - ) … 双方の生物種がこの関係で利益を得る場合
  • 片利共生(へんり - ) … 片方のみが利益を得る場合
  • 片害共生(へんがい - ) … 片方のみが害を被る場合
  • 寄生(きせい) … 片方のみが利益を得、相手方が害を被る場合

 

 

 

上記の共生の分類は現在定説となっているが、共生は観察で確認され、推測で導かれてるに過ぎず、現在でははっきり分類できるものでは無いというのが有力になっている。

 

マンボウとコバンザメの不思議な関係

で、おかしな話はココから。どうもマンボウにくっつくコバンザメにはくっつくだけには飽き足らずこんな行動に出るコバンザメもいます。

右上のヤリマンボウの写真、一見普通のヤリマンボウです。

コバンザメもくっついていません。

でもよーく見てください。

マンボウの鰓(エラ)穴から何か尻尾のようなものが飛び出ていませんか?

 

マンボウの鰓穴のから黒い魚の尾鰭(おびれ)が見えるでしょう?

実はこの魚こそコバンザメなのです。

ついにマンボウの鰓穴にまで入ってしまいました(実はこのような目撃情報は結構あるのですよ)。

なぜこのような行動を取ったのでしょうか?

コバンザメは宿主の体表にくっついて生活するのではなかったのでしょうか?

 

 

さて、この侵入したコバンザメは再び出ることが出来るのでしょうか?

巨大マンボウの鰓の内部にいたくらいですから一生をマンボウの鰓の中で過ごすのではないでしょうか。

となると、果たしてこの関係は片利共生と言えるのでしょうか?

魚の鰓というものは水から塩分や酸素を取り出したり、浸透圧調節をしたりと非常に重要で、そしてデリケートな器官です。

鰓がわずかに傷つくだけで魚は死んでしまいます。

コバンザメには利益があってもマンボウにとってはもちろん何の利益もなく、かなり高いリスクを負っているように思えます。

鰓の中でコバンザメが暴れようものなら鰓は傷つき、マンボウは死んでしまうでしょう。

先にコバンザメが死んでしまったらその死骸はどうなるのでしょう?

第一、鰓の中にこのような大きな魚がいるだけでマンボウにとっては邪魔で仕方ないでしょう。

むしろマンボウを死に至らしめる可能性のある寄生に近いような気もします。

 

 

エコシステムのことはまだまだよくわからないことだらけで、定説自体が間違ってる可能性もあるだろう。

 

清潔であることは良いことずくめのように思われてるが、実はそうではないことが分かってきている。

 

健康という意味では、腸内環境の要素が大きく、腸内環境は腸内細菌で決まると言われてる。

 

腸内細菌には、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類があるが、全部必要でそのためには多くの菌を体内に取り込まねばならない、大切なのは菌のバランス。

 

それを妨げる行為が、過剰な清潔だ。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/常在菌

基本的には人の健康に影響を与えず、共生関係にあるものを指すが、免疫力の低下により日和見感染を起こすこともある。

またそれとは逆に、安定して多数で存在することにより、侵入した病原性微生物の繁殖を抑制し、発病を防ぐ効果もあると考えられている。実際、強力な抗生物質の使用などにより常在菌が極端に減少すると、他の細菌やカビなどが爆発的に繁殖し、病原性を示す事がある。

 

 

 

養老孟司・評 『心を操る寄生生物 感情から文化・社会まで』=キャスリン・マコーリフ著

現代医学では、人体に住み着いているウィルス、細菌、原生動物、菌類その他を合計すると、百兆個体の桁になるとされる。

こうした微生物起源の遺伝物質の総量は、自前の遺伝物質の百五十倍にもなるという。

そうした微生物が、われわれに影響を与えていないはずがない。

 

 

腸には多数の神経細胞があり、第二の脳とも呼ばれている。

ひょっとすると、腸の神経細胞のほうが、脳より先にできたのかもしれないのである。

 

 

世の中は、人間が知らないことで溢れている。

 

何が正しいかなんてわからないと思ったほうが良い、そんな時は好きな方を選ぶに限る。