違う見方

見方を変えると目からウロコが落ちるかもという独断と偏見による雑記、備忘録

ブラック企業の経営者は何を考え、社員に何を求めるのか? その2

ブラック企業について改めて考えていて気付くことがある。

 

ブラックは、以前からあったが、多くの人にとって接点は意外と無かった。

 

それが、いつの頃からか身近に感じるようになり、実はすべての企業がブラックじゃないかと感じられるほどになって来ている。

 

ブラックは、ほぼ問題は一つと言って良いだろうと思う。

 

それは、「経営者の人件費に対する考え方」だ。

 

ブラック経営者は、自分に都合が良いことを「効率が良い」と表現する傾向にある

 

効率が良いとは、

 

  • 経営者への恐怖感を植え付け、忠誠心を持たせる(実は自衛隊の教育と全く同じ)

 

  • 安い人件費で長時間拘束する

 

  • 余りにも長時間拘束することで、考える時間と逃げる機会を奪う

 

  • 他の先輩社員を活用し社畜化の連鎖を促す

 

  • アメとムチ(1日1回缶コーヒーを差し入れる程度で意外に人の心が掴めるらしい)

 

 

「ブラック企業経営者の本音 秋山謙一郎」には、このような話が事例を添えて多く掲載されている。

 

 

ブラック企業経営者の本音 (扶桑社新書)

ブラック企業経営者の本音 (扶桑社新書)

 

 

 

このブラック企業経営者のルーツやDNAは何だろうかと考えていて思い当たったのが、1999年に大問題になった「商工ローン問題」。

 

主役を努めたのは、商工ファンド、日栄、その他全国展開するノンバンクと言われた金融業者。

 

「日栄・商工ファンド」対策全国弁護団

 

出資法の上限金利の見直しや例外規定の廃止で、暴利が貪れなくなったことと、仕事がない弁護士が貸金返還訴訟に特化し弁護活動を行うことで大きく様変わりを余儀なくされたサラ金・ノンバンク業界だが、死んで無くなったわけではない。

 

一部は現在大手都市銀行の参加に収まったりしてる。

 

つまり、ロンダリングされてはいるが、そのDNAはどこかで生きている。

 

 

そんなDNAの持ち主がブラック企業の経営者なのではないだろうか。

 

あるいはそんなDNAの持ち主の指南を受けているのかも。

 

 

商工ローン問題が起きた時の被害者は、中小零細企業の経営者だった。

 

最後は金で苦しんだから、商工ローンの犠牲になったかもしれないが、世間の人は、遊びで無駄遣いし過ぎたのではないかと勘ぐる見方もあり一方的な被害者と見ない向きもあった。

 

 

 

ブラック企業経営者が欲しがる社員像は、不思議と同じだ。

 

  • 育ちが良い(文句を言わない)
  • 人を信じる
  • 我慢強い
  • 責任感が強い

 

今、犠牲になってるのはこういうタイプの人だ。

 

条件は複数上がってるが、育ちが良ければ、その他の条件は満たしてるケースが多いらしい。

 

電通問題の発端になった高橋まつりさんがこのタイプに当てはまっているのが痛々しい。

 

 

悪いDNAの持ち主には大きなたった一つの大きな特徴がある。

 

 

「何事も自分の都合が良いように考える。」

 

 

そして利害が一致してることを絶えず確認させながら洗脳していく。

 

 

この本の最終章では、ブラック企業と宗教法人のビジネスモデルの類似点の指摘と今後の未来予測が書かれてる。

 

宗教法人との共通点として挙げられてるのは、

 

  • 新人獲得のスキーム
  • 組織固め
  • 脱会者への対応
  • どんな時代でも収益性を上げるスキーム

 

どういう状態でも収益を上げれる宗教法人の運営スキームが、ブラック企業経営者の理想形なのかもしれない。

 

宗教が凄い点は、宗教法人内部の人間関係が束縛関係にあるだけでなく、客の立場である信者にも同様の束縛関係が成立してるケースが多いことだ。

 

ブラック企業も、世間からは非難されるが、顧客の受けは良いことが多いのではないだろうか。

 

 

信者という言葉を足すと、「信」+「者」=「儲」となる。

 

 

良い意味に解釈も出来るが、恐ろしい言葉でもある。

 

ブラック企業の顧客もブラック企業のおかげで得してることを自覚してるだろう。

 

 

 

 

 

普通の人が信者になる時に求めているのは「導き」だ。

 

導いてくれる指導者を一旦選んでしまうと、指導者と信者の関係になる。

 

ブラック企業の経営者と社員の関係も、指導者と信者の関係に近いのだろう。

 

一旦成立すると、指導者は信者に期待し、信者は指導者の期待に応えたいという「負の連鎖」が動き出す。

 

 

 

期待は恫喝と紙一重で行われる。

 

 

恐ろしいが、単純な心理学ゲームでもある。

 

 

この本の中では、企業が社員に資格取得を求める話があるが、この資格取得の要求が遠回しの退職勧告というケースが増えてるらしい。

 

業務と無関係な資格の取得を業務命令され、資格が取れないと社内に居場所が無くなる。

 

 原点は「村社会」

 

ブラック企業の問題は、宗教法人の運営に原点を感じるが、宗教法人の運営の原点に日本型の「村社会」を感じる。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/村社会

村社会(むらしゃかい)とは、おもに集落における、社会構造のことを指す。

弥生時代稲作の伝来によって生み出され、江戸時代幕藩体制の確立で完成した。

 

 

 

また、日本の行政官庁と企業の関係を護送船団方式と言われ、下記のように揶揄される。

 

この行政指導による「護送船団方式」が、しばしば外資エコノミストによってなされる「日本は、世界で最も(もしくは、世界で唯一)成功した社会主義国家だ」等という揶揄[要出典]を生む大きな理由の1つとなっている[独自研究?]

 

 

 

 

 

ここがヘンだよ日本人というテレビ番組があるが、「ヘンなのは日本人だけ」かもしれないということを考える必要があるかもしれない。

 

 

被害に会う人は、チャンスを掴んだと思いながら罠にハマって行き、被害に会わなかった人はチャンスを掴めなかったと嘆く。

 

 

この本は、ブラック企業もその下地になる考え方も無くならないと締めくくっていたが、日本よりも先に世界が動き始めた。

 

この本が書かれた2014年3月には、イギリスのBREXITもトランプ大統領の誕生も影も形もなかった。

 

 

 

 

時代の変わり目には、おかしなことや理不尽なことがいっぱい起きるはず。

 

もう少し時が流れたら、今モヤモヤしてることが晴れてくるかもしれない。