危機管理やリスクマネージメントは、全方位にアンテナを張り巡らせて、あらゆる危機やリスクを想定した上で、優先順位を付けたり、やれることに限定することで実際に対応することになるのだろうが、今回の台風19号では先入観で想定外が発生していたように感じられる。
台風19号は、当初から中心気圧の低さや最大瞬間風速の速さが強調されていたことと、千葉に大被害を与えた台風15号や昨年大阪で猛威を振るった台風21号のような風による被害が増えるであろうと予測する人が多かったのではないだろうか?
わたしも風台風になるという先入観を持っていた。
しかし、
風台風とばかりと思っていたが
— donc (@donc2010) October 12, 2019
とんでもない雨台風だった.
台風19号 わずか一日~二日で年間降水量3~4割の雨 | NHKニュース https://t.co/VUVR9p5vtJ
さいたまのアメダスによる総雨量、287.5mm、瞬間最大風速28.7m/s。
— 黒川圭一/KeiichiKurokawa (@keiichikurokawa) October 12, 2019
今回、気圧の低さから、“風台風”(すなわちそれに伴う停電など)を警戒している雰囲気でしたが、結果的に雨台風”寄りだった感じでしょうか。 pic.twitter.com/zitsjL6pB4
よく「雨台風」「風台風」と言いますが、今回の台風は全てです。雨・風・波全てです。どうか油断せず、安全な場所に身を置いておいてください。
— 小杉浩史(気象予報士) (@Hirofumi_Kosugi) October 12, 2019
海・川・崖には近づかない、離れることを考えてください。 https://t.co/Neg00LWy1l
野鳥が落ちてないか、今回の台風でどの程度の木が倒れてしまったのか気になり、ダンボール小箱と暖かいペットボトルを持って近所の公園に。前回は風台風、今回は雨台風な感じなのか木の被害は一本の枝垂れ柳が裂けてしまっているのを除き、前回より大丈夫みたい。野鳥は雀が見当たらない。心配。 pic.twitter.com/j2ry4EhmLX
— kotoritoridori (@kotoritoridori) October 12, 2019
結果的にだけど、15号のときは「これまで千葉はあんまり台風来ないから〜」な千葉で風台風の壊滅的な被害があり、今回の19号は「アルプスに守られて長野だけ警報でない最強伝説」みたいな事言ってた長野で雨台風で千曲川が決壊して一番の被害が出ていて、思うところあるよね。
— 016 (@suzu016) October 12, 2019
雨台風であろうと風台風であろうと人間の力で立ち向かえる相手ではないと言う意味では大した違いはなかったのかもしれない。
しかし、人間の手に負えることに関して先入観のせいで折角のアンテナがたった二つの選択肢ですらカバー出来なかったとしたら、そもそもの危機管理やリスクマネージメントは不完全な対応に終わってしまう。
逆に言うと、首都圏の方々(台風15号で被害を受けた千葉県や神奈川県を除く)は風台風の恐ろしさを充分に理解したとは言えないかもしれない。
想定外は、知識や経験の隙間に入り込んで来る。
危機管理やリスクマネージメントは、臆病なくらいがちょうど良いのだろう。