地震や台風で被災するのに、都市も地方も関係ない。
被災した人が大変なことには変わりないからだ。
台風19号で被災した人の中には、ニュースや報道の映像で見ると、新築や築浅の住居で被災した人も大勢いるだろうことが伺える。
また、先祖代々住み続けていたと思しき住居で被災した人もいる。
農家などが被災すると、生産物もダメージを受ける。
収穫した米が全部泥水をかぶってダメになって嘆いてる農家もいた。
売り物をダメにしたというだけでなく、手塩にかけて育てたものを失ったという意味では、資産や財産を失うのとは違う喪失感を味わうのだろうと思える。
言い方は悪くなるが、地方が被災する時によく見られる光景でもある。
個別の資産財産状況は様々だろうが、そんなことよりもやはり生きることがまずは大事なのだが、台風19号の被災では東京が被災したからだろうが他の地域での被災と少し違った趣が感じられた。
多摩川沿いの世田谷区と大田区の境目近くだと思うが水没した歯科医院の院長が「医療機器だけで4〜5000万円の損害」と言っていた。
この対岸の武蔵小杉では、被災したタワーマンションの住民が大勢で管理会社の社員に詰め寄っている姿がテレビで流れていた。
これまでの地方での自然災害では、被災者は生活の場として被災地を選んだのは自分だからという思いがあるからだろうが、誰かが悪くて被災したわけではないということを自覚して悲しんでいたように感じられるが、東京や首都圏都市部が舞台になると、資産財産を巡る損得勘定や「責任者出てこい!」感が出てくるような気がする。
これは、都市生活者が身の丈に合わない所有資産を持っているからかもしれないと感じられた。
形式上は資産でも残債があれば資産は価値を失い負債になってしまう。
資産の多くは相場を形成するが、相場は不安要因でいとも容易く崩れてしまう。
あのレベルの災害が毎年のように続けば、こうなるんじゃないかな、という予想(&願望?)です。
— 企業法務戦士 (@k_houmu_sensi) October 16, 2019
「所有」がリスクになる時代 - 企業法務戦士の雑感 ~Season2~ https://t.co/oT8VL7ipgE #はてなブログ
今回の台風19号は21世紀に入って東京が本気で恐れた初めての台風。
つまり、滅多に起きないことが起きたと思っているかもしれないがそれは間違いだ。
家や車を所有するということのリスクが半端じゃないと思い知らされた。
— すべすべ銀行 (@SubeSube_Ginko) October 13, 2019
なるべく持たずに身軽に暮らすという方向の生き方が今まで以上に急加速するような気がします。
前提が変わり始めると、価値観はいとも容易く180度転換するのだということを分かっておいた方が良さそうだと実感させられた。