読んでいてオモシロイと思った。
オモシロイと思った理由は、著者の思いがストレートに出てるから。
考えてる内容に賛同するわけではないが、文から漂う著者の人間性には好感が持てる。
この著者は、アパレル業界出身で現在コンサルタント。
アパレル業界の現場感覚と業界の今昔事情を知っているからの内容。
ここに書いてあることは、決してアパレルに限った話ではないだろう。
例えば、男性用のスーツなら、一昔前は上代(小売価格)の15%が生地代でした。
今では大体5%程度に下がっています。
だから、おもちゃのような品質の商品になってしまう。
販売の基本として、高い値段で売れるものの値段を下げたりはしない。
値段が下がるのは売れないからであり、買いたくなる値段まで下げざるを得ない。
どちらが先だったかは不明だが、両方の要素が両立したからだろう。
- 下げた価格の原価に見合う材料にシフトする。
- 生産の効率化および大量生産で原価を下げる。
機械による自動化で、大幅な人件費が削減され、生地の製造方法が大幅に変わったはずだ。
国内生産から海外生産へのシフトも行われた。
手編み、手織りから機械編み、機械織りへ変化した。
確かに質感は変わっただろうが、質が下がったとは違うだろう。
質が下がったとしても、売れてるということは、そもそも質は求められてなかったのかも。
もっというと、コモディティ化したのだ。
コモディティ化したということは、原価を上げると客がついてこない。
アパレル企業は商社やOEMメーカーに「売れ筋を作ってくれ」とお願いしているので
、罪が深いですね。
コモディティ化したということは、モノに付加価値は付かない。
別の価値を設け、一体化させるとか。
しかし、それが出来てもすぐに陳腐化するだろう。
今はそういう時代、モノには付加価値が付きづらい。
カギを握るのはテキスタイル(織物)業界だと思っています。
こういうことかな?
第2のユニクロにでもなりたいのかな?
これは、違うだろう。モノに特化してる業界は切り札にならない。
さまざまなコスト削減が原価の低減を可能にし、コモディティ化してる。
付加価値の付くことを目指すならばモノ以外を主役にすることだ。
最後はインドかアフリカしかなくなりますね。
その通りだろう。従来型の資本主義ビジネスの終焉の地となる。
まさに、
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新型資本主義の登場はいつだ。