虎は死して皮を残す、という諺がある。
正確には皮を留めると諺では表現されている。
そしてこの諺にはさらに続く言葉がある。
人は死して名を残す、と。
この言葉は、人間に関しては「偉くなれ」という意味で語り継がれてる。
だからだろうが政治家や著名人は歴史に名を残したがる。
存命中には勲章や名誉を欲しがり、死んでは戒名で武装し何なら偉人伝を自費出版したいくらいだろう。
名を残したがる人は安っぽい。
価値があるのは、そんなつもりはないのに名が残るであろう人だ。
血縁の濃い家族間では成立してほしい。
昨日の西田敏行さんの訃報に際して出てくるエピソードの数々を見たり読んだりしていると、名が残るであろう人だと感じられた。
有名だし実績もあるし勲章だって受けてるが、そんなの関係ない。
いや、有名で実績があるからこそ継続的に人の目や耳に触れ続けられた、しかし偉そうではない。
偉そうではないのに「大した者だ」感は強い、だからこそ人の心に深く入り込めたのだ。
特にファンではない人も心のどこかで名前を覚え続けるような気がする。
ずいぶん昔のことだが西田敏行さんが稽古の準備をしてる時に180度開脚してる写真だか映像を見たことがある、池中玄太の頃だろうか、私の中では180度開脚する人のイメージなのだ何歳になっても。
合掌