誕生して欲しいと思っていたが、誕生するとは思ってなかったトランプ大統領が誕生した。
今回のミシガンの選挙は、知識階層の多く住む地域と黒人が大半のデトロイトでは引き続き大多数が民主党を支持したが、変わったのは面積で大多数を占めるそれ以外の地域だ。白人の工場労働者や農業従事者がほとんどの地域である。これらの地域では4年前の選挙に比べ、圧倒的に民主党支持が減っている。クルーグマンが指摘するように、やはり田舎に住む白人の怒りは本物なのだろう。
wikipediaではアメリカ合衆国大統領選挙をこう説明してる。
大統領選挙の選挙権は、米国籍者に限り、永住権者には選挙権が無い。加えて
18歳以上であることと、通常選挙人登録を行っていることが要件となる。 米国は日本のような住民基本台帳が無いため、自動的に選挙人名簿に登録されることは無く、選挙人名簿(Voter registrationがこれにあたる)に自己申告で登録しなければ選挙人名簿には登録されず、投票資格が生じない。 なお、選挙権が無いにも関わらず選挙人登録をすると刑法犯罪になる。
トランプ氏は、投票前に投票の結果を受け入れるかわからないと発言した。
トランプ氏「この選挙の結果を受け入れる...もし私が勝ったら」
ヒラリーを大統領にするための裏工作も行われることを予感していたのだろう。
しかし、今回の大統領選挙が示したのは、アメリカの民主主義が正常に機能してるということだ。
アメリカが抱える問題は、アメリカだけの問題ではない。
トランプが大統領になったからOKとはならない。
資本主義と民主主義を車の両輪に例える話がある。
2008年に出版された「暴走する資本主義」。
筆者は、クリントン政権時代に労働長官を務め、オバマの大統領候補時代の政策顧問だったロバート・ライシュ。資本主義と民主主義の間には本来適正な境界線があり、車の両輪として機能すべきものなのに、昨今は資本主義が力が強くなりすぎて、民主主義の領域を浸食してきており、結果として所得格差や環境破壊のような問題が噴出してきているというのが骨子。その強くなりすぎた資本主義を「超資本主義(Supercapitalism)」と筆者は呼んでいる。
http://ktdisk.hatenablog.com/entry/20090319/1237457049 から一部引用
しかしわかりにくい。
誤解されても良いから簡単な言い方をすると、「結果は不平等でも、機会の平等を守る」だと思う。
車輪の一方である民主主義は一定の回転数で回ってる。
しかし、資本主義の車輪はいつの間にか回転数を上げ始めた。
つまり、いつの間にかまっすぐ走らず、曲がり始めていたのだ。
しかも、資本主義の車輪の回転数は上がり続けたのでより曲がる。
この曲がりに対応できないビジネスや制度や仕組みが脱落していく。
この曲がりがいびつな何かを産んでいる。
このいびつさが不幸の多くの原因だ。
曲がりようが見通しにくいので、読みを誤ると即コースアウトする。
しかし、その資本主義も行き着くところを迎えつつある。
あまりにも発展したため自らの首を絞め出した。
限界費用ゼロ社会を迎えつつある。
限界費用ゼロ社会―<モノのインターネット>と共有型経済の台頭
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資本主義の車輪の回転数は、もはや上がらず、下がる一方だろう。
資本主義の車輪の回転が下がる途中で、民主主義の車輪の回転数とシンクロするポイントができる、そこで何ができるかだ。
資本主義の概念自体に問題があるわけじゃないが、仕組みを再定義し、再構築する必要が出てきてる。
そんな時代を、プロの政治家が舵取りできるわけがない。
プロの政治家にできるのは利害の調整だけだから。
トランプは、事業家として成功してる、大成功してる。
それなのにバカ呼ばわりされる、それこそが彼が1周先を行ってる証でもある。自称頭の良い人達がついていけないのだ。
と、期待したい。
【米大統領選】「私はこの国を愛しています」トランプ氏が勝利演説(全文)
トランプが新しい時代を作れるかどうかは不明だが、トランプ以外だったらもっとできないだろう。