違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

オファーとオーダーの違いを自覚する必要がある!

”やる気”が出てるときに出てると言われるドーパミンやアドレナリン。

 

似てるようで、この2つの違いは大きい。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/ドーパミン

ドーパミンdopamine)は、中枢神経系に存在する神経伝達物質で、アドレナリンノルアドレナリン前駆体でもある。運動調節、ホルモン調節、の感情、意欲、学習などに関わる。

 

つまり、最初はドーパミンによる反応から始まり、ドーパミンは人が能動的に行動しようとする場合の動機の形成に影響を与える。

 

考えに基づいて動機が作られ、その動機に刺激され行動してるつもりだが、そんな動機はドーパミンが背中を押すことで作られている。

 

動機が形成されると、次の段階として、どう行動するかに焦点が移る。

 

ビジネスも遊びも、その他全部ひっくるめて、人間の行動はゲームだと言える。

 

それらのゲーム的行動は、程度の違いはあれ、攻めか守りかの二種類になる。

 

ドーパミンは、動機が形成されると、役割をバトンタッチする。

 

バトンを受け継ぐのが、アドレナリンとノルアドレナリンだ。

 

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/アドレナリン

交感神経興奮した状態、すなわち「闘争か逃走か (fight-or-flight)」のホルモンと呼ばれる。動物が敵から身を守る、あるいは獲物を捕食する必要にせまられるなどといった状態に相当するストレス応答を、全身の器官に引き起こす。

 

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/ノルアドレナリン

ストレス・ホルモンのうちの1つであり、注意衝動性 (impulsivity) が制御されている生物のの部分に影響する。アドレナリンと共に、この化合物は闘争あるいは逃避反応を生じさせて、心拍数を直接増加させるように交感神経系を動かし、脂肪からエネルギーを放出し、筋肉の素早さを増加させる。

 

 

攻めのアドレナリンに対し、守りのノルアドレナリン。

 

どちらがより強く反応するかで行動が決まるのだろう、われわれはそれを性格の違いだと感じるが、脳の反応の癖の違いと言った方が近いかもしれない。

 

そして、アドレナリンが強いからノルアドレナリンがゼロだということではなく、グラデーションを描くように影響し合ってるはずだ。

 

攻めか守りか、どちらに軍配が上がっても、アドレナリンもノルアドレナリンも分泌は長続きしないという特徴があるので、その影響力はやがて薄まり消える、このプロセスで分泌されるのがセロトニンだ。

 

生体リズム・神経内分泌・睡眠体温調節などの生理機能と、気分障害統合失調症薬物依存などの病態に関与しているほか、ドーパミンノルアドレナリンなどの感情的な情報をコントロールし、精神を安定させる働きがある。

 

攻めにしろ守りにしろ、高ぶった気持ちを鎮める働きがセロトニンにはある。

 

 

 

こんな話を持ち出したのは、次の話をしたかったから。

 

やる気が出た状態とは、興味や関心が高まった状態で、その時点では具体的に何をどうするかまでは決まってないことが多いはず。

 

興味を持ち調べていると疑問点が出て来る、その疑問を解決しようと問い合わせをする。

 

これがビジネスの場だったら、問い合わせをすることは”オファー”なのだが、問い合わせを受けた側は、「見込み客発見!」となり、”オファー”を”オーダー”にしようとする。

 

2種類あるお客さんの要望、オーダーとオファーの違いを知っていますか?

「オーダー」というのは、「クライアントの頭のなかで必要とするものが決まっている状態

 

 

「オファー」は、「クライアントの頭のなかでも、自分が何が必要としているか決まっていない状態

 

 

 

もちろん、オファーがオーダーに繋がることは珍しくないが、その場合は確実に別のプロセスが発生した後だ。

 

 

脳内物質の話に戻すと、やる気が出てドーパミンが出た時点では、ドーパミンはアドレナリンとノルアドレナリンにオファーを掛けてる段階で、その後どちらが主導するかが決まった時点でオーダーが決まる。

 

オーダーが決まった後は試行錯誤はあっても迷いはない、決着を付け、セロトニンを出して落ち着いたところで一つの流れが完結する。

 

現代人の体内では、この流れが適切に行われず、過剰なアドレナリンを要求され、しかもセロトニンも分泌されない生き方を強いられたり、自ら選択してる人が増えている。

 

そんな現代人の多くは、実際の行動もオファーとオーダーの区別をしないことが増えている。

 

だから、騙した騙されたという話が多い。

 

オファーをオーダーにすり替えるビジネスは昔から多いが、仕掛ける側の思いだけが強くても成立しない、前提となるのは『消費者は自分の行動がオファーであることを理解してない』ということだ。

 

結果を素早く出すことを求められる現代では、動機だけで突っ走り、そんな時には過剰にアドレナリンが分泌される、なぜなら体や脳はその状態をピンチだと感じているからだ。

 

過剰なアドレナリンは、麻薬を含めた薬物中毒と紙一重で、それを”やる気”だと勘違いすると大変なことになる。

 

現代人の過剰に攻撃的だったりする行動や過剰に何かに依存したりする行動、食生活や運動不足に起因する病気やストレスは、体内活動や脳内活動で、オファーとオーダーの関係が狂うことで起きてる可能性が高い。

 

体の内でも外でも、同じことが起きている。

 

そんな現代だからこそ、オーダーとオファーの違いをきちんと理解することが全ての人に要求されている。

 

※今回の話もエビデンスがあるわけではない。