今日は、今国会で大きな争点になっている「出入国管理法(入管法)の改正」について書いてみたい。
私にとってはあまり興味がない分野だったのできちんと理解してなかったが、カルロス・ゴーンさんの事件が何かを隠蔽するためだとすればなんだろうかと裏読みばかりする中で、知っておいて損がない問題だと思えるようになったので、備忘録的に整理してみたが、かなり偏ったものになってるかもしれないのでそのつもりで。
いつの頃からか、街で外国人を目にすることが多くなった、と言っても観光客ではない、明らかに日本で生活してると思しき人が増えているのだ。
私の目に付く外国人は電動自転車(電動アシストではなく)で歩道を走る人々で、ベトナム人が多いらしい。
その電動自転車(実質電気スクーター)を歩道で乗ってる姿が第一印象になるので当然良いイメージはない。
しかし、その一方で彼ら彼女らは過酷な生活を強いられてるという話もよく聞く。
辰巳孝太郎参院議員が、外国人留学生のアルバイト実態を告発。
— 宮島正 (@miyajimatadashi) November 26, 2018
150万円前後の借金を抱える留学生を低賃金労働者として使う。
私なら子どもを日本に留学させたくない!
これは人権問題・国際問題だ。
元徴用工を使う発想から、進歩していない。
いや、奴隷制から進歩していない! pic.twitter.com/NaA2KxylI2
【#よるバズ】アンケート
— みのもんたのよるバズ! (@yorubuzz) November 16, 2018
【回答方法が変更】
設問が間違っていましたので再アップします。
申し訳ありません。
Q1.今週、今国会最大の争点と言われる入管法改正案が審議入りしました。
少子高齢化が進む中、人手不足に対応するため外国人労働者の受け入れを
拡大することをどう思いますか?
アンケートに回答した絶対数が少ないが多くの人が外国人労働者を歓迎してないように見える。
ところで、この問題は世界では一足も二足も早く顕在化していて、アメリカのトランプ大統領誕生やイギリスのEU離脱も外国人労働者と難民を巡る問題として巻き起こったものだったが、日本ではどこか他人事だった。
日本では表向きは、難民も外国人労働者も受け入れてないことになっていたからだが、その裏で技能実習生と称したアルバイトを入り口にして日本にも浸透し始めていたのだ。
「
— 俺はペンギンをやめたぞジョジョーっ! (@namaurako) November 23, 2018
急増しているのが日本で働くベトナム人だ。18年6月現在、技能実習生は10年と比べ約17倍の13万4139人、アルバイトができる留学生は同15.6倍の8万683人に増えた。
」
留学生が留学に来る前に、アルバイトの練習…勉強じゃなくて。
— 元技能実習生監理団体職員j (@jinzai5005) November 22, 2018
コレが不自然に見えない時点でおかしい。
むしろ日本のコンビニに就職する為の日本語留学兼アルバイト実習ならまだわかるけど。
条件厳しくなったから留学生バイトが消えたらコンビニも24時間営業やめるのかな?https://t.co/3morOWKH9A
欧米で起きている移民や難民とは別の日本固有(ガラパゴス)な理由があるのだ。
ピンハネ手配師がこんなにおったら、そりゃあ技術や人に投資なんて動きにはならんわな。労働集約型産業が多い方が都合がいい。
— マクシム (@thksngy) November 24, 2018
最近は外国人に借金背負わせて連行してくる奴隷貿易で稼いでるらしいが、本当に卑しい人達としか思えん。
同じ日本人と思いたくない。 pic.twitter.com/Hxw7vvoXnY
今日にも成立すると言われてる入管法の改正だが、私は今日の朝からいろいろ検索し、にわか知識を詰め込んでるところだが、いろいろ分かると入管法改正にきっと反対したくなるんだろうなと思いながら始めたのだが、なかなかどうして反対する気持ちになれないのだ。
反対派の意見を見ると、ただ声高に「反対!」と言ってるだけで、どこがどうダメで反対してるかが全く見えないのだ。
日本人の働き場所が奪われると言ってる人もいるが、そもそも外国人労働者を求めてる現場では募集をかけても日本人が応募しない現場ばかりのはずだ。
最も大きな問題点は、法案成立後に詳細を決めるなんて言ってる点にあると思うのだが、そこすら指摘する声が少ない。
ところで、世界で移民反対が大きな動きになっている中で、最も強力に移民受け入れを推進してきたドイツが、移民対策が必要だと考えるようになり移民法を改正することになったらしい。
日本は外国人受け入れ法案が移民政策ではないと主張する中、ドイツは移民法を改正する。
— ヤンボール・アダム (@jiraa1987) November 20, 2018
内容
・契約と認められた資格で雇用ビザ
・ドイツ人・EU出身者採用優先の原則が排除(EU外出身者が平等)
・資格あれば就活のために滞在可能
・難民申請却下されても職業教育のため滞在許可・雇用ビザに変更可能
ドイツが改正する移民政策と日本が改正する入管法の違いは大して無いんじゃないだろうかと思えるのだがどうなのだろうか?
私はなにか肝心なことを見落としているのだろうか?
移民や難民が携わる労働を称して奴隷労働と呼ぶらしいが、低賃金で劣悪な労働という意味ならば、多くの労働が奴隷労働化してると言えるが、奴隷と奴隷以外を区別する要素があるとすると、それは「NO」が言えるかどうかだと思う。
「NO」が言い辛い環境や空気があったとしても、日本では法律的には言えるので、後は本人次第のはずだ。
ところで、今回の入管法改正は財界経済界からの要請だと言われてるが、このことから分かることは、政治家が国家運営にビジョンを持ててないということだ。
官僚組織は必ず狂うものだと思います。
— Dr.ナイフ (@knife9000) November 25, 2018
個々の官僚は知性も品性もあるとして組織が狂う。
財務省の消費税、経産省の自由経済、厚労省の働き方改革、法務省の移民政策など。目標に向かって後先考えずに狂って突っ走る。それをコントロールするのが政治家の役割だけど、いまは政治家が一番狂っている。
そして、どうやらそれは日本だけでは無さそうなのだ。
ヒラリー・クリントンさんがヒラリと手のひら返し「移民は規制すべき」 米世論見て宗旨替え? https://t.co/yR1nIG6R4w
— Tamaleah (@EDFtamaleah) November 26, 2018
英国の経済的損失の元は難民問題。経済損失は国家の滅亡に繋がるのだから、もっともな意見。
カルロス・ゴーンの件で本人は叩くけどグローバル資本主義と移民政策を叩かない国会議員の先生の皆さ〜ん!!wwwww
— タナカ@抵抗勢力 (@kakuA666) November 20, 2018
カルロス・ゴーンさんの件を裏読みして、入管法改正に思いを馳せてみたが、ここまで書きながら思い出したのが五木寛之の「燃える秋」。
五木寛之原作の『燃える秋』は小林正樹としてはイマイチな映画だったが、ペルシャ絨毯のデザインをコピーして大量生産しようとする商社マンにヒロインが幻滅して決別する結末は興味深かった。女性の自立だけでなく、先住民の知的財産権を巡る問題も想起させていたと思う。 https://t.co/PlwFejcOwu
— Gen-san 謎の絵描き 元さん (@GenSan_Art) November 30, 2017
私もこのツイートと同じ場面が頭に残っている。
決して移民の問題ではないのだが、
ペルシャ絨毯は、ほぼ女性が手編みで編んでいて、売りはその精密で細かい網目が織りなすデザインにあるが、富豪が使う高級品とされるものほど網目の細かさを求められるので、子供が編むのだがサイズが大きな宮殿用になると複数の子供が10数年かけて編み続けなければ完成しないのだ。
そしてそんなペルシャ絨毯を編んだ子供たちが、ペルシャ絨毯を生活の中で使うことは決して無いのだ。
そんな事情を知っているヒロインの女性は、商社マンが機械化でペルシャ絨毯を安価に大量生産しようと考えたことが許せなくて別れた。
移民や難民だけでなく、自国内でも様々な格差が生じていて、そこには詐取やピンハネという構図があるが、この構図を変えようと疲弊するよりも、その構図の中で幸せを見つけるということをやった方が良いだろうなとつくづく思った。