スポーツ選手を始め、勝負の世界で生きている人々の中には、『ルーティン、ジンクス、ゲン担ぎ』などを大事にする人が多い。
「これをやると調子が良かった」、「これをやったら勝てた」、などの記憶が強いことがキッカケかもしれない。
これらのことは、小さなことにこだわり過ぎてると見る意見と、小さなことへのこだわりが大事と見る意見に分かれる。
小さなことにこだわる人の記憶にあることと、実際に得られる結果の間に、関係があるかないかに思いを巡らせると、超能力と似てるなと思えてくる。
これをやると勝ちを引き寄せられると思えることは、ある種の予知能力と言えるのかもしれないと思えてくる。
超能力の一部には自己暗示があるような気もする。
信号待ってるときのヒマつぶし:交差してる青信号に視線を送って、『変われ、変われ…』と念じる。←変わった時に、なんだか、自分の超能力でできた錯覚が。。。(ちがうか)
— Y. AkiyHello(たろ☆oo9) (@tarotttt) August 25, 2009
このように考えると、超能力は限りなく占いと重なるように思えてくる。
占いというジャンルは、統計学に広い意味での科学や心理学が織り交ぜられていると言われる。
広い意味での科学の中には、心霊現象やオカルトの類も含まれる。
このように考えていくと、超能力や占いは、それを信じるという意味で脳が果たす役割が大きいことに気付く!
昔のオカルト番組で面白い指摘があって、よく超能力者に対し科学者が検証を試みるも見破れず、本物の超能力と認定する流れがあるが、あれはヤラセではなく、科学者は手品に関しては全くの素人なので本当に見破ることができない、って説明があってなるほどと思った。
— Django (@Django_Coburn) March 23, 2019
脳って簡単に誤解するもの。
だから脳は、簡単に騙され、錯覚を起こす。
脳が誤解すると、脳の持ち主は戸惑い、そんな脳の誤解と自身の戸惑いを中和するために、“架空の超能力をデッチ上げてつじつま合わせを行う”という作業を脳内で瞬時に行うが、こういう現象は珍しいことではなく、脳にとって日常茶飯事。
そんな現象をパロディにしたのがドラマTRICK。
Amazonプライムにトリック全話来たらしいので布教絵描きました!!
— カヂロ🍣原稿の乱🍣 (@kadikadisake) February 23, 2019
とにかく見てほし~~~~~~!!!!!🙏🙏🙏 pic.twitter.com/2AFDO0H4TY
ドラマ『TRICK』は最初に出会う自称超能力者が、ビッグマザーなのが良いのですよね。手品師と科学者が二人で調査しても、最後まで全てを解き明かせなかった「本物」かもしれないまま死んだ超能力者。この物語に一貫する「本物の超能力者はいるのか」というテーマを飾る敵です。
— ふぎさやか (@maomaoshitai) March 23, 2019
実際の超能力の多くは、とてつもないことというよりは、不思議なことに近い。
例えば。
こういう時にもベクションが働くのか https://t.co/rQpoMwMFuR
— Kenji Iguchi (@needle) July 8, 2018
VRや3Dなどの映像技術を支える脳の特性の一つがベクション。
ベクションですね
— 太陽さん絵描き垢 (@Illust_sunsan) February 22, 2018
静止しているけど,方向の手がかりをもった視覚情報からあたかも移動している感覚を得る現象です
映画館ではあまりなりませんが、子供の時、しんしんと降る雪を見ていたら、いつも地面が上昇していく感覚になってました。他の方のコメント見ると、ベクション(視覚誘導性自己運動感覚)ていうんですね。初めて知りました!
— はばっち。 (@habacchi) February 22, 2018
次の事例だと誰もが経験があるだろう。
動いてないエレベーターあるくと猛烈なベクションを感じる。 pic.twitter.com/4DZ8ZM706m
— Minoru Hirota (@kawauso3) June 24, 2017
このベクションは、謂わば錯覚に近い。
だとすれば、超能力≒錯覚かも。
錯覚を起こすのは五感(視覚、聴覚、嗅覚、触覚、味覚)だが、現代人の錯覚は最も依存度が高い視覚を通じて起こることが多い。
揺れていないのに、地震のカメラの映像を提示されると、揺れていなくても揺れていると感じる。これは、ベクションでしょうね。むしろ、常に動いている感覚がするのですが。。。今、仙台の某研究室の某ブランコに乗ったらどう感じるのだろう?音で地震の揺れを軽減することはできないだろうか?
— 暗算脳力トレーナーPON (@xPowerON) April 12, 2011
目眩や貧血などの症状にベクションが無関係ではないように感じられる。
医学的に解決したいけど解決しない体の不調には、分かってしまえばどうといことない脳の特性が原因だったということがありそうだ。
現代は、あらゆる産業がサービス産業化している。
サービス産業化が進化すると、顧客のランク付けが始まる。
顧客に対するランク付けは、顧客の側から見ると、価値を感じられない不必要なサービスにはコストをかけたくないという意思表示と表裏一体だが、このランク付けは視覚的に一目瞭然性があるという特徴がある。
飛行機に、ファーストクラス、ビジネスクラス、エコノミークラス、さらに別枠でLCCなどがあることがわかりやすい事例になるだろう。
心理学の世界では、さまざまなことを実際の人の行動を分析することで知ろうとする試みを行うことが多い。
「金持ちと貧乏人ではどちらが良い人か?」あるいは「どちらがモラルが高いか?」などは大きなテーマの一つだと言われる。
金持ちは徳があるから人望もありその結果金持ちになったと考えると「金持ち喧嘩せず」という諺のような金持ち像を描きやすくなるが、実際に調査を行うと逆の結果が出ることが珍しくない。
その理由として、金持ちはお金と引き換えに過剰なサービスを受けることが当たり前になってるからだという説がある。
また現代では、金持ちは法律を味方に付けて、勝てる戦いを仕掛けることが増えていて「金持ち喧嘩大好き」という面も出ている。
人間は、自分が属する環境で、その環境に応じた行動や振る舞いの基本を身に付ける。
格差社会の現代では、金持ちがお金と引き換えに手に入れる“ことやモノやサービス”が超能力で得てるかのように感じている人も多いかもしれない。
そして、当の金持ち本人もそのことを意識してるかもしれない。
お金も超能力と言えそうだ。
心理学が関心を持つ金持ちと貧乏人の生態(価値観)の違いには、絶対的な正解は存在せず、常に超能力と錯覚のせめぎ合いが行われている。
超能力も錯覚も脳が生み出すと思えてくるが、果たして脳に騙されているのか、それとも騙されているのは脳なのか、人間は常にそんな脳に踊らされている。