違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

『偽装する』も『偽装に騙される』も大好きな日本人

話題になっていたアサリの産地偽装は繰り返し行われていたようだ。

 

 

 

 

似たような話はよく聞く、産地というくらいだから地域性が出る。

 

鹿児島産の黒豚や黒酢。

 

北海道のししゃもに至っては、北海道でないどころかししゃもですらない、というのも有名な話。

 

 

 

「魚沼産」が生産量の30倍以上流通……農作物のネット販売に潜む“産地偽装”の深すぎる闇 日刊サイゾー 2017年5月18日

産地偽装は「夕張メロン」や「神戸ビーフ」、「信州味噌」などでも横行していて、農林水産省が対策に乗り出しているが、中でも米は「見分けがつきにくく一向に減らない」というのが関係者の見方だ。

 

 

 

いつの頃からか『〇〇牛』と呼ばれる自称高級牛肉が全国各地に溢れるようになった、元々は松阪牛くらいしかなかったのに。

 

 

偽装と聞くと、末端の一部で行われているのだろうと思いがちだが、末端で起きているように偽装されてるというケースも発覚したことがある。

 

一部の人は懐かしく感じるだろうが、牛肉の偽装は高級を演出するものばかりではなかった。

 

 

雪印「国産牛偽装」告発から20年 西宮冷蔵社長のいま 「13億円の負債は少しずつ返しています」

これに目を付けたのが雪印乳業の系列の雪印食品の「雪印関西ミートセンター」(兵庫県伊丹市)だった。安価なオーストラリア肉を国産用の箱に詰め替えて30トンを国産牛と偽って国の関連機関に買い上げさせ、補助金1億9600万円を詐取した。偽装牛肉を預けていたのが西宮冷蔵である。

 

 

勇気を持って不正を告発した西宮冷蔵が大手食品企業から次々と契約を切られていたことを覚えてる人も多いはずだ。

 

西宮冷蔵は末端の現場で起きた大手企業の偽装に対する内部告発となったのだが、世論は味方に付けたが食品大手が続々と離れていったところを見ると、偽装を告発するような企業とは付き合えないというのが日本の上場企業の基本的な考え方だと理解できる。

 

 

大手企業ですら喜んで偽装をするのが日本だと思うと嘆かわしい気持ちになるが、大手企業はもしかしたらもっと上手のお手本を長年見てきたから学習したのかもしれない。

 

アベノミクスの“成果”はすべて虚構! 国交省不正統計13~19年度も巨額カサ上げの衝撃

自慢の“成果”は全て虚構だったのに、いまだ「経済を成長させるためにはアベノミクスしかない」と言い切る安倍元首相は、もはや“憑き物落とし”が必要なレベルだ。

 

 

偽装は、偽装単独では成立しない。

 

その偽装を真実だと思う人が大勢いることとセットで初めて成立する。

 

つまり偽装は、偽装する側にも騙される側にも共通して『どうせ分りゃしないんだから』という気持ちと、どうせ分からないんだったら体裁が良い方が良いに決まってるという双方の両思いで成立してるのだ。

 

 

新春恒例の人気番組『格付けチェック』では高級をよく知ってるはずの芸能人が、高級の見分けがつかない姿に溜飲を下げてる人も多いはずだが、これも『どうせ分りゃしないんだから』という思いに拍車をかけているように感じられる。

 

 

本当の価値はわからないけれどブランドが好き、いやブランドっぽい雰囲気があるだけで十分、そうでなければとことん安いものが好き、というのが日本人の正体なのかもしれない。

 

 

偽装は、フェイクニュースと言い換えることもできる。

 

闇は深そうだ。