Wikipediaによると錬金術は古代ギリシャや古代エジプトを起源とし、16世紀に隆盛を迎えたらしい。
特に16世紀の錬金術では、肝心な金は作れなかったがさまざまな化学物質や金属が副産物として作られ、人類にとってはむしろその副産物の方が多大な貢献を果たしたのかもしれない。
世の中には、本命よりも副産物やおまけが脚光を浴びるという逆転現象が時々起こる。
その昔(1970年代)、子供向けのスナック菓子におまけで付いていた仮面ライダーカードが大ブームになり、おこづかいをはたいて大量にスナック菓子を買いカードを手に入れた後でお菓子は食べきれないので捨てるということが社会問題になった。
この事実は、当時はたまたま偶然の不思議な現象と思われたが、客の購買心理さえ掴めれば、本命の魅力をアピールするよりもおまけの魅力の方が購買にはつながるという単純な事実は、現在に至るまで有効。
雑誌の中にはおまけや付録の魅力で売れてるものもあり、購買心理から言うと雑誌本体の方がむしろおまけなのだが、おまけを商品として単独で売り出した場合はおそらくさほど売れないはず。
同じような構造にはネットを含めて民間のテレビやラジオの番組とCMの関係がある。
メディアにとってはCMを見聞かせるためのおまけが番組なのだが、視聴者や聴取者にとっては番組がメインであってCMはおまけで、気持ち的にはその存在はおまけですらなく、むしろジャマな場合がほとんど。
確実にCMを見てもらうためには、番組に釘付けにさせる必要があるので、CMを高く売りたければ番組作りは手が抜けなくなる。
次の話はちょっと難しい話になる。
条例改正によって鳥取県の「有害図書」もAmazonから排除されるようになったとの知らせ。恐ろしいのは条例改正当時、殺傷事件がきっかけでボウガン規制がメインの改正だったのに、そこに全く関係ない有害図書がおまけで入りこのような効力を発揮している点。 https://t.co/reyuZ0sXx0 pic.twitter.com/g0hSSItcth
— くりした善行 🌰 参議院全国比例/コミティア141「て48b」 (@zkurishi) 2022年8月26日
対象が商品やサービスではない場合、上記のように解釈を巡ってメインやおまけが生じうる場合も少なくない。
スポーツ観戦やコンサート等を含めてイベント事では、グッズ販売や飲食以外にもさまざまなおまけが伏線として張り巡らされていて、おまけの方が楽しみな人は少なくないだろう。
探してみると、変わり種のおまけが見つかった。
ちょっとフェチの匂いすら感じられる。
NHK「夜のテレビ体操」の不思議な魅力 夜バージョンならではのおまけ要素も
いつもの朝のテレビ体操はスタジオの中だが、こちらの夜バージョンの背景はネオン煌めく夜景。番組サイトによると、「リゾートホテルを思わせるムーディーな空間」だそう。音楽も夜バージョンはJ-POPをスローテンポで。
朝の「テレビ体操」では喋らないアシスタントの矢作あかりさんや鈴木大輔さんの声が聞けるのも、夜バージョンならではのおまけ要素。
おまけの魅力は、一石二鳥の魅力であり、主客転倒の意外性を楽しめることなのかもしれないが、その特徴が時にはトバッチリも起こすのだ。