小さな力で大きなものを動かせるのがテコの原理。
最初は、作業現場で産まれた知恵だっただろう。
つまり物理なのだ。
しかし、いつの頃からか経済用語になってきた。
どちらにも共通してるのは、身の丈以上を目指すことだ。
しかもリスクが小さいという触れ込みで。
ここで思い出すべきは、物理の応用だということだ。
物理には、作用と反作用があり、それらは基本的には力は同じで向きが反対に働く。
自らが作用させる力とその結果の現象は考えても、反作用として逆向きに生じる力については、あまり考えないケースが多い。
物理的な作用ではないから、反作用が何になるのか分かりづらいということもあるだろう。
多くの反作用は、作用させた本人にだけ跳ね返る。
しかも、跳ね返るときはお金の問題として生じる。
つまり、重要なのはテコをかけてるのは何かだ。
大きな力が作用することだけは間違いない。
何に力を及ぼそうとしてるのかを理解することだ。
人間は、わかってるつもりのことが案外わかってない。
ビジネスを釣りに例える話がある。
竿を始めとする道具に対するウンチクは勉強して身に付ける。
釣りたい魚に対する餌は何が良いかも勉強する。
実際の釣りの場合は、これらを勉強できれば釣れる。
望む結果が得られるまでにかかる時間は、運が関係するかもしれない。
が、釣れはするだろう。
実際の釣りではこうなるが。
これがビジネスの話になると、いろんな勉強するが、”竿をどこに投じるか” で間違うことがある。
せめて水のあるところに竿を投じなければならないのに。
ビジネスで起こす間違いは、このように勉強の仕方の間違いではなく、もっと根本的な間違いだ。
レバレッジの話に戻ろう。
どこに作用させようとしてるのか?
反作用を考えてるか?
反作用は副作用ではない。
力を発揮させる時、同時に同じ力の反作用が発生してることはスポーツをやってる人は感じてるはずだ。
が、意外と意識はしてない。
間違いの多くは、無意識の中にある。
無意識のうちにやるのが、空気を読むという行為だ。
テコを効かせて効率良く進めてるつもりなのに、テコに振り回されてしまうケースが多いのでは?
テコを使う場合、力点にチカラをかける時は、振り回されないだけの重さが必要だ。
使うべくしてテコを使ってる人は、たぶんテコを使わなくても同じ結果を得ることは出来る。
楽ができるか出来ないかの違い。
軽くて薄っぺらな人は、テコは使っちゃダメ!