映画やドラマを見てると時々出くわす作戦変更のシーン。
脱出や盗みの際に、作戦通りに行かなかった時に次の手を発動するようなシーンだ。
「短時間で作戦を変更しないと失敗に終わる」という描かれ方をする。
現在進行中の作戦の最初の変更は、プランBと呼ばれる。
当然、プランCやプランD もある。
しかし現実社会における一般人の生活ではプランBの必要性は、もっと緩やかな時間の流れの中で発生する。
プランBがないのは、推進者(権力者、企業家)だけではない。権力を監視したり、推進者を批判する者たちも同様だ。対案なき批判ばかりが続き、対案がないから、推進者にとっては何も怖くない。所詮は、野党的発言で、現状を覆す力がないのだから。プランBがない国家ニッポンから脱却せねば。
— 真山仁 (@jinmayama) 2016年11月21日
プランBは、社会の枝葉末節で起きることへの対処であることが多いだろう。
しかし今、社会の根幹の問題にプランBの必要性が出てきている。
元新潟県知事で、知事になる前は、日銀にいた平山征夫さんはこう言ってる。
いつでも世界恐慌が起きかねないリスクの多い経済構造になっていることは極めて大きな問題です
①資本主義の行き詰まり
成長することが目的の資本主義だが、成長できなくなっている。
現在の資本主義は世界大恐慌以降だとすると、牽引役を果たしたのは戦争であり、軍備拡大への予算投入そして軍事技術から派生した技術の民間転用によるビジネスと生活の向上に「人、モノ、金」が注ぎ込まれた結果成立した資本主義だ。
最近の戦争は、相手が「国家の体を模したテロリスト」になってきた。
そして、世界の警察を自認していたアメリカが戦争疲れを起こしている。
アメリカ国民もアメリカ兵も戦争にモチベーションが上がらなくなっている。
戦争が景気の起爆剤になることはもうないかもしれない。
資本主義に脱成長戦略としてのプランBが必要になっている。
②地球環境の行き詰まり
https://ja.wikipedia.org/wiki/エコロジカル・フットプリント
地球という土俵の有限感が鮮明になってきた。食物連鎖の最上位に位置する人間が多すぎるのだ。
少子化を嘆く声があるが本質がわかってない。
先進国における少子化は天の摂理とも言えるだろう。
地球温暖化が水の循環を変える、水が豊かな地から水が消えるかもしれない。
水が少ない地に水が押し寄せるかもしれない。
水がより貴重になり、より凶暴になる。
世界各地で地震活動や火山活動の活発化が確認されてる。
地球が活動を活発化している。
自然災害が発生した場合、軍(日本だったら自衛隊)が出動する。
戦争やテロと同じで有事扱い。
軍隊に集中する最先端技術やエネルギーを地球環境の維持に向けることは、プランBにならないだろうか?
プランB の発案者は誰であっても構わない。
ただ一つだけ条件がつくとすれば「儲かる」が発想の原点に無いことだ。
ヒントはインターネットにある
インターネットは普及し、インフラとして機能している現在、疑問に思ってない事実がある。
インターネットは商用利用を目的にせず、実用化の目処がつくまで研究開発には、営利企業は参加してないということだ。
主導したのは、アメリカ国防総省と複数の大学。
後に軍事利用が切り離され、大学間を結ぶ、学術・一般向けのネットワークとして定義された。
民間企業がこのネットワークに入りだしたのはこれ以降で1980年台。
インターネットの開発に通信系企業が参入しなかったメリットは、建前だけで計画を進められたことにある。
少ないリソースを有効活用し、あらゆる障害に耐える冗長性を備える必要があるという建前のみで突き進めた。
この開発に民間が参入していたら、本音が顔を出しリソースの有効活用や冗長性を犠牲にし、そこに課金システムを埋め込もうとしただろう。
そうなっていれば、使い勝手が悪く料金が高い中途半端なシステムとして機能していたはず。
(参考)
https://ja.wikipedia.org/wiki/インターネットの歴史
次世代対応プランB は、政治や大企業が主導するのではなく、教育や研究が頭に位置して主導される方がいい結果が出る気がする。
ただ今の日本では、この教育や研究の場はやってることも携わってる人も大きな問題を抱えていると思う。
現場の上層部の根本に哲学やモラルが全くない、機能する仕組みがない。
WELQに端を発した一連のネットメディアの問題は、ライターのモラルの欠如とそれを利用したネットメディアということで終わらせられようとしている。
炎上中のDeNAにサイバーエージェント、その根底に流れるモラル無きDNAとは
ネットメディアの業界にいる人が、業界の根本の問題から目をそらしている。
自分は、多少恵まれてる方だと自覚があり、同じ環境を等しく行き渡らせることは無理だと思っているので、自分のライバルになるであろう若い芽を摘もうとしてるのであろう。
根本の問題は、人件費の削減をやり過ぎていることにある。
人材派遣としてやることができないので、場をクラウドに移して人買いビジネスを展開し始めた。
そこでは、激安価格で取引が成立している。
両者が了承するから問題無いと考えることもできる。
この構造は、一昔前の090金融と全く同じ構造だ。
090金融は裏社会の訳あり人物が携わっていたが、クラウドの人材ビジネスは、上場企業や表社会できれいな顔をしている人達が運営している。
上場企業がやることが無くなってきてるのだ。
現行資本主義が末期状態になって来てる。
日本がプランBを考えるのはアメリカがプランBを考えてからで良いという空気があったのであろうと解釈すると、さもありなんという気がする。
トランプ大統領誕生でアメリカのプランB が発動されて欲しい。
そして、トランプ大統領には日本に「喝ッ」を入れてもらいたい。