違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

さらなる発展を目指したグローバル化は、貧しい国を豊かにさせたが、豊かな国を貧しくした。そんなグローバル化をトランプ大統領が壊そうとしている!

グローバル化してないということは、貿易依存が小さいと言えるかもしれない。

 

輸入や輸出の対象になるのは、そもそも自国に無いものや不足するものが対象としてスタートしたはず。

 

資源や果物や農畜産物など土地柄や気候の影響を受け、分布が偏っているものが対象。

 

それ以外は、国内生産、国内消費が当たり前だった。

 

コストや合理性を最優先した結果、国内での自給自足から輸出入にシフトしたものがいっぱいある。

 

この結果、安くて便利が加速した。

 

 

しかし、

 

合理的な選択をして豊かな生活を手に入れて、めでたしめでたしとはなってない。

 

合理的な考えは、生産性を上げることに向かう。

 

生産性を測る尺度は、「コスト」と「時間」だ。

 

コストに影響を与えるのは「設備投資」と「人件費」。

 

時間は、「稼働時間」であり「単位時間あたりの生産量」だ。

 

生産量に関しては、不良品の発生によるロスを抑えるという要素も含まれる。

 

この結果、人件費が高くつくと判断された地域からは「生産の場」がなくなる。

 

同時に「人がやってた作業」が「機械」に替わる。

 

「生産の場」が国内から消えると、誰が作ってるかが分からない物が増える。

 

このことは、物に対する思いを薄くする。

 

「もったいない」や「大切」や「ありがたい」という感情を弱める。

 

この感情の希薄化の連鎖は、「生まれた地域」「住んでる地域」への思いも薄くしてるかもしれない。

 

そして反対に「所属してる会社」や「帰属してる組織」への依存が強くなってくる。

 

拠り所になるものに依らず、拠り所にならないものに依存する人間は、感情的に精神的に不安定になる。

 

 

人間のDNAには、心や生活が結びつかない人間との関係を深めるというプログラムはインプットされてないはず。

 

そういう人間とは敵対関係にならず上手に付き合うようにとはインプットされてるかもしれないが。

 

 

合理的に判断して選択したグローバル化だが、「等しく豊かに」は実現できてない。

 

かつての日本がそうだったように、人件費が安いが故に誘致した産業は経済的発展をもたらす。これを原資にインフラを整備したりする必要のある国はまだ残ってる。

 

一定の豊かさがすべての国と地域に行き渡るまでは、グローバル化は意味がある。

 

しかし、一足先にグローバル化の恩恵を受けた国には、グローバル化の本末転倒感が出ている。

 

https://ja.wikipedia.org/wiki/グローバリゼーション

 

グローバル化の本末転倒感の最大のものは、全体は大きくなるのに、自分や自分の周りは大きくなってるという実感がないことだ。

 

格差と表現されることもあるが、全体が等しく大きくなる中で、上位の伸びが突出するが故の格差だったら不満の対象にはならない。

 

 

一度動き出して、機能し始めたら、グローバル化は止めることができない。

 

グローバル化した分野は、人もノウハウも国内から消えているから、今更代替できない。

 

そしてもうひとつ嘘というか偽装されてるのが、グローバル化は実は経済成長を全くもたらしてないということだ。

 

経済成長がないというよりもできないのだ。

 

 

グローバル化とは、コストの低減と生産の効率化で低価格化を促進する。

 

流通量は増えても、それ以外は全体が縮小傾向に向かう。

 

売上も利益も減るのだ。

 

だから、今以上に等しく行き渡ることはない。

 

逆に考えると、経営者や一部の人は、還元するだけの原資が無いのだったらせめて自分だけでもと考え始めるので、巧みに法律を駆使して搾取を行う。

 

人件費を削って利益を出した経営手腕を、高報酬として評価させるしくみをつくる。

 

利益の出しどころは、人件費のさじ加減だけしか残ってないのだ。

 

だから、ブラック化するし、人材派遣が幅を利かせる。

 

最近では、人材派遣がクラウドにシフトしている。

 

WELQでライターをやってる人達とは、このような人達。

 

 

 

しかし、それでもインフラの整備という観点では日本は豊かな国だ。

 

 

世界のインフラ未整備の国のために現行グローバル化はまだ必要だ。

 

 

そして並行して、新しいしくみが必要になる。過去には答はない。

 

みんな気付いているように、その息吹が先進国では出始めている。

 

この流れに反発してるのは、現在のシステムの既得権益者だ。

 

 

 

 

次期アメリカ大統領のドナルド・トランプの言葉は、グローバル化に苛立ちを示している。

 

時系列で新しいものから並べると、

 

 

 

 

トランプ氏、ツイッターで脅し? 米企業を名指しで批判
2016年11月29日

 

 

これが、グローバル化に対して有効な策とは思えないが、グローバル化が問題だと声を上げたことに意味があると思う。

 

 

これからが楽しみだ!