AI時代を迎えるという危機感を語る記事やブログが増えている。
日米とも1000人以上に聞いてるのでかなりの精度なんですが、アメリカの就労者の8割近くがきたるAI時代に備えて知識を学んだり転職を考えたりいろいろしてるのに、日本は過半数が出たこと勝負・・・・・
1年くらい前からAI時代に備えるというキーワードが増えてきて、これまでの時代と何がどう変わるのか、どう対処すればよいかを語る記事が増えてきた。
このコラムについて
AI(人口知能)が人間の仕事を代替する社会が現実のものになろうとしている。子供たちをAI時代でも求められる人材に育てるためには、どんな教育が必要なのだろう。親世代が受けてきた教育は、もはや時代遅れになっているかもしれない。このコラムでは、リクルート出身で「教育改革実践家」として活動を続けてきた藤原和博氏と、高校の英語教師で、アクティブ・ラーニングを授業で実践している山本崇雄氏の対談を通してこの問題について考える。企業や組織の人材教育にも必要な視点が見えてくるはずだ。
AI時代到来と言われ始める一足前からビジネス界ではプラットフォーム競争が顕在化している。
元々はベースとなる場を意味したプラットフォームだが、最近はそこから派生したベースとなるシステムなど、ビジネスや社会インフラの土台となる新しい仕組みを意味する使いかたが主流になっている。
一度定着すると長期に渡り運用されるので、木に例えるならば根や幹となる。
ごく普通の人がビジネスを語る時、暗黙のうちに枝葉のことを語っている。
AI時代が到来するとは、根や幹が変わることを意味する。
当然葉や枝もそっくり入れ替わる。
実際のAI時代がどうなるかはわからないが、プラットフォームの見え方が変わるという経験を我々は過去(と言っても最近)にしているので、そのことを思い出してみたい。
自由化や規制緩和で開放された事業のうち、立ち上げてしばらくは莫大な投資が継続的に必要となる事業があった、代表的なものを挙げると。
https://ja.wikipedia.org/wiki/規制緩和
利用者にとって規制緩和のメリットは料金が下がることで、それ以上のことに関心を持たないが、上記事業の根や幹にあたるのは、日本全国に網を巡らせるということだった。
しかし多くの利用者にとっては根や幹は日常意識しない。
この根や幹にあたる網の部分は、規制緩和されても競争対象にはならない、真の意味での公共財となるので、コストは無視できないが必要なスペックを備えるものが採用される。(安かろう悪かろうは基本ありえない)
競争原理に晒されるのは枝葉の部分となる。
とは言えJR北海道などでは必要なスペックの維持が困難になりだしたりしてるので例外は発生しうる。
規制緩和の促進は、網を巡らすという投資が終わったからとも言えるので、無料開放すると言いながら開放されない高速道路には闇を感じる。
https://ja.wikipedia.org/wiki/高速道路無料化
来るAI時代を考えるのに、電力の自由化が参考になるような気がするので振り返ってみたい。
電力の自由化が真の意味で行われる時は、発送電の分離が行われる。
現在は自由化は表面上完了してるが、発送電は分離されてない。(2020年予定)
発送電が分離されてない状態では、電力は発電所という上流から、利用者という下流へ流れるイメージで捉えることが多い。
この図で見ると、プラットフォームは、発電所や変電所であり送電網は意識されない。
しかし発送電分離が完了すると下図のように、実は根幹は送電網だということが見えて、発電所も変電所も利用者(需要家)もすべて送電網という根幹にぶら下がった枝葉に見えてくる。
この100年間人間は、上下の序列を付け、上なのか下なのかばかりを気にして、少しでも上をと目指して生きてきたが、次世代プラットフォームは上下で位置づけるのではなく、上下のように見えていた位置関係が実はループ(輪)を描くようなものだったということに気付かされる時代になるような気がする。
これからAI時代を迎えると、人の居場所が無くなると言われるが、元いた場所がなくなるだけで、何も無いように見えていたところに開いてるスペースがあることに気付くような時代になるだろう。
正解や模範解答のような予め準備されたことが意味を持たなくなる。
正解が準備されてるということは、問題も予め準備されてるということを意味する。
だから予定調和が成立した。
AI時代には、正解がある問題の多くはAIが担当する。
人間が担当するのは、問題が何かは前もってわからないことや、正解がないことになりそうだ。
だから、生産性や効率を求める人にはツライ時代になり、試行錯誤を楽しめる人が強い時代になるだろう。