違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

流れの変化

梅雨時に雨が降らないと、その年の夏は水不足の可能性が高くなる。

 

水の大切さは頭で理解していても、水のことを理解しているとは限らない。

 

水不足になると水の動きを考えざるを得なくなる。

 

wikipediaではそんな水の動きを水循環というタイトルで説明している。

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地球にとっては、ほんの些細な気象の変化でも、水の循環の変化は生き物に大きな影響を与える。

 

自然界には水だけでなく多種多様な循環が成立している。

 

人間の活動にも多様な循環がある。

 

そんな循環が変化するとどうなるのだろうか?

 

今、人間の活動には、そんな循環の変化が起きている。

 

少し前まであった循環が弱まり、別の新たな循環が起き始める。

 

しかし、その変化は"循環の変化"だとは認識されてないかもしれない、単なる趣味嗜好の変化のような一過性のものだと思われてるものもあるだろう。

 

人間活動を経済活動として見る場合の尺度として長いこと機能していたのがGDP(国内総生産)だ。

 

そんなお金の流れを示すGDPが尺度として疑問を持たれ始めている。

 

GDPが映さぬ15兆円 ネットの恩恵「無料の豊かさ」  急増する「消費者余剰」どう評価  2018/3/18 日本経済新聞

「本当に知りたいのはGDPではなく、消費者余剰まで含めた社会全体の豊かさだ」

 

「GDPが景気変動を映さなくなり、適切な経済政策を打つのが困難になる」

 

「とても統計に反映できる精度にはない」

 

 

上記の記事は、FREE(無料)が経済に与える影響が無視できなくなっているという記事だが、影響を与えているのはそれだけではない。

 

そんな変化を、日経新聞が"消費変貌"と銘打ったコラムで取り上げている。

 

日本のGDPは伸び率が鈍化してるとは言え増加している、しかし印象は真逆だ。

 

増殖 デジタル支出 「ドコモ払い」は3兆円
消費変貌(1)

消費は統計上は回復感がみえない。総務省の家計調査(2人以上世帯)で世帯あたり消費支出が最大だった1993年と比べると、17年の「被服・履物」は51%減、「食料」と「住居」は10~11%減った。

 

異彩を放つのが「通信費」だ。17年は月額1万3271円と93年比で約2倍。スマホの普及が背景とされるが、通話やメールなど本来の通信費は実は、家計調査のようには伸びていない。

 

 

GDPは増えてるのに売上が減ってる理由が下記だ。

 

商品やサービスの対価がリアルの小売市場を飛ばし、スマホを介して直接メーカー側に支払われる。例えば服を「ケータイ払い」した場合、家計調査では「被服」ではなく「通信費」に紛れる例が増えている。

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買いたい人に比べて売りたい人が多くなっている。

 

そのことが、従来の循環と違う循環を生み出そうとしている。

 

消費変貌(2)一億総「商人」時代 CtoC「持つより使う」

ワンショットファッション――。アパレル業界ではこんな言葉がささやかれる。交流サイト(SNS)に投稿するために一度だけ着用し、すぐに洋服を手放す若者も目立つ。伊藤忠ファッションシステム(東京・港)で世代文化を研究する中村ゆいは「所有への執着は少なく、売ることを前提とした買い物が定着してきた」と分析する。

 

 

消費者が消費者と直接取引する「CtoC」が消費のカタチを変える。スマートフォン(スマホ)によってネットでの売買が容易になり、誰もが消費者でありながら販売者にもなる。

 

所有からシェアへ。消費の「量」は減るかもしれないが消費者の質や豊かさは高まる。

 

 

消費の牽引役の主導権が女性にシフトしている。

 

消費変貌(3)働く女性、支出惜しまず 「M字」解消で景気底上げ

独身女性の消費が元気だ。単身勤労者の可処分所得のうち消費に回した割合を示す「平均消費性向」(14年)をみても男性の65.8%に対し、女性は88.8%。単身勤労者の年収別では100万円から600万円以上の全ての区分で女性の支出が男性を上回る。

 

ニッセイ基礎研究所の久我尚子主任研究員は「一家を支えるなど将来に向けた責任感は男性の方が強く、女性は収入が増えればとどめておかずに消費に回すという傾向もある」と指摘する。

 

働く女性が増えれば家事代行や育児のサービスといった働くための消費も増える。政府も在宅勤務などの柔軟な働き方や女性登用を後押しする。これが最大の景気対策かもしれない。

 

 

女性が主導権を取っているように見えるのは、シニア層にも当てはまるようだ。

 

消費変貌(4)けん引役はシニア コト重視、閑散期埋める

子どもの世話や親の介護から解き放たれ生活に余裕があるリタイア世代のシニアは「旅行など他人とつながることに消費する傾向がある」(三菱総合研究所プラチナ社会センターの佐野紳也主席研究部長)。

 

個人資産の多くがシニア層に帰属していることは随分前から指摘されていたが、そこでも女性優位が起きている。

 

変化が起きる時、そこには新しい流れが生まれている。

 

消費者の側に新しい流れが生まれる時、従来の流れがあったところでは、流れが消えるという現象が起きる。

 

水が豊かだから成り立っていたことは、水が減ったり枯渇すると、全く成立しなくなる。

 

 

最近メディア業界は、フェイクニュースや詐欺に振り回されることが多いが、業界内の身内の関係にもほころびが出始めている。

 

新聞販売の闇――「押し紙」偽装で読者データを改ざん 販売部数の偽装は「詐欺」という犯罪的要素を孕んでいる

印西市の折り込み委託料のうち仮に3割が「残紙(押し紙)とともに捨てられている」とすれば、年約300万円の損害である。

 

「折り込み広告手数料(税金)の詐取」を追及する山本議員に対し、市側は〈平成29年(2017年)11月9日付の文書で広告代理店に対し各新聞販売店に改めて部数を確認して報告するよう求めている〉と回答した。山本議員は「市が今のまま形式的な調査しかしないのなら住民監査請求も辞さない」と追及の手を緩めるつもりはないという。

 

 

成り立っていた仕組みが成り立たなくなり始めた時、そこに例外を感じるか、必然を感じるか、この差は大きい。

 

水不足になる時、雨が降らないことが原因だとは気付くが、問題はその先にある。

 

 

もっと貯めれば良かったのか?

 

海水の淡水化や大気から水を造るなど技術に頼るか?

 

少ない水でも成り立つ生き方をするか?

 

水のあるところに移るか?

 

 

果たして正解があるのだろうか?