私の目には、『脳』が過大評価される時代のように見えてしょうがない。
そこで、"脳が過大評価される"と検索したら、恥ずかしい事実が分かってしまった。
そんなことを考えていたのは、私だけなのかもしれないとわかった。
以前に書いた私のエントリーが一番に出てきた。
せっかくなので、脳にまつわる話を書いてみたい。
Google Trendsで"脳"を調べてみると。
ピークは2007年の8月9月なのだが、何があったのだろう?
関連するトピックやキーワードから調べてみると"脳内メーカー"というウェブサービスで、当時はまだスマホが普及してない時期だった。
ちなみに、"脳内メーカー"を加えて比較すると、
見事に一致した。
リリースから6ヶ月で6億PVというアクセスを集めたこのサービスで私の名前を漢字で姓と名の間を開けずに入力すると、
姓と名の間を、半角英数1マス開けると、
姓と名の間を、全角1マス開けると、
一種の"間を保たせる"遊びとして流行したであろうことが想像できる。
この"脳内メーカー"の影響で、Google Trendsの"脳"の動きがよくわからないので、期間を直近5年にすると、
脳というと、先入観では正確で精密な判断や制御を人体に対して行うものだと考えがちだが、実際の脳はもっと不安定であいまいな存在らしいので、脳科学者の活躍分野の一つに"占い"がある。
脳科学者が占いをするのではなく、占いはなぜ当たるのかを解き明かす際に脳科学が役に立つらしいが、その場合の脳科学は限りなく心理学の領域になる。
脳科学と心理学の共通点は、突き詰めると"曖昧"であり"不安定"であるものを相手にしてるという点にありそうだ。
"脳内メーカー"は、相性判断や占いとして使う人も多かったらしい。
Google Trendsで"占い"を加えて比較すると、
脳科学者の茂木健一郎さんは、こう言っている。
現代社会を生きる上で、1つの「世界知」として、「占い」には根拠がないことを理解するのは有益だと思う。一方で、「占い」が根強く人気を保っているのは、進化論的にそれを信じる人に一定の利益がもたらされてきたからだと考えられる。
ところで占いで何を見てるのだろうか?
ウィキペディアの占いによると、
人の心の内や運勢や未来など、直接観察することのできないものについて判断することや、その方法をいう。
とある。
Google Trendsで"占い"、"運勢"、"未来"を比較すると、
このグラフの動きだけ見ると、占いは今流行っているように感じられる。
検索すると今年の5月に下記のような話があった。
今は空前の占いブームと言われますが、占い師に依存してしまう人たちにも同じように「正解を外に求める」傾向を感じますね。「自分はなぜ生まれてきたのか」「なぜこんなに苦しい人生を生きていかなければいけないのか」という悩みを抱く人間は、もともと不完全な存在です。昔からそういう人間の悩みに応え、支えてくれたのが宗教なのですが、現代はそれがあまりリアリティを持たなくなってきた。
運勢や未来を占いに頼る時、その中心は人間関係のような気がする。
興味の対象がお金であっても、儲かる情報は人間関係からもたらされると考えられるし、お金でトラブルを起こす場合もどこかで人間関係に結びつきそうなことを考えると、お金の問題も人間関係と言えそうだ。
良いことをもたらしそうな人間関係として、"家族"、"友達"、"仲間"、"パートナー"、"恋愛"を比較してみた。
これ以外にも"上司"や"部下"も調べたが"パートナー"より若干低い水準だった。
このグラフから察すると、人間関係とは家族関係であり友達関係や恋愛関係が大きな割合を占めることがわかる。
"占う"のは、心配事や悩み事があるからだ。
心配事や悩み事を抱える人々の悩みの多くは、人間関係に由来する言えるかもしれない。
占いに頼る気持ちは、脳が作り出してるとすれば、人間関係で悩むということは、脳が作り出した産物と言えそうだ。
生き物で悩みを抱えるのは人間だけのように感じるが、そうだとするならば生きるために絶対必要なこととは言えない。
つまり、悩みは脳が作り出す錯覚のようなものと言えるかもしれない。
"脳"を過大評価する現代人は、"悩み"も過大評価させてるかもしれない。
この調子だと、人間の悩みは、しばらく増え続けるかもしれない、だとすれば占いも当分流行り続けるだろう。