人々はインターネットをどのように活用してるのだろうか?
私もそうだが、多くの人は皆が自分自身と同じように使っていると思っているだろう。
しかし、実際には大きな違いがあるのだが、そこにはある法則が成り立っている。
そんな法則をわかりやすく説明してるのがこの話だ。
ネットで炎上したりインフルエンサーとか言われても世間じゃ誰も知らないよ 2018年7月28日
いくらインターネットに国民の多くが接続できるようになったといっても・・・
問題はなんのために接続しているかだ。
そもそもネットに接続しても大多数の人は情報を得るためというより身内や仲間内との交流につかっているわけです。
調べごとをしたり(=検索)、積極的に外の世界を求めたりというのが、インターネットの使い方だと思っていたが、そういう人はどうやら少数派らしい。
実は、この話を読む前に、Google Trendsで遊んでいて、似たようなことを感じていたので、そういう話を書いてみたい。
現在台風12号が、これまでの台風の動きと違い、東日本から西日本へ向きを変えながら移動していて、先日の豪雨被害を受けた地域を不安にさせている。
台風や豪雨がもたらす水害の恐ろしさを感じることがこの数年で特に増えてる気がする。
Google Trends で"水害"を検索可能な2004年以降で見ると、
今年は、水害が注目されていることがわかる。
2015年の9月に大きな山があるが、これも今年の水害と同じく土砂崩れと河川の堤防の決壊が引き起こしている。
水害のキッカケは台風がもたらしたものだ。
Google Trendsで"台風"を加えて比較すると、
あまりにも反応が違い過ぎることに驚く。
台風と比較すると、水害への関心は0に近いのだ。
台風は、本土に上陸すると、大勢の人に関わる関心事になるが、水害が関係するのはごく狭いエリアで台風に比べればはるかに関係する人の数が少なくなるという理由でこの差は生じたのだろうか?
だとすれば、それは当事者意識の濃淡の差かもしれない。
以前に、いろいろなワードを比較して『金(カネ)』があまりも高い値を記録していたが、『地震』というワードの瞬間値の大きさにも驚いたことがある。
これらを同時に比較すると、
大地震に対する反応の大きさは、命の重さを示し、金より命なんだなと思っていた。
色々なワードをGoogle Trendsで比較していると、検索数が多いということはそれだけ重要なテーマになっているのだろうと感じていたが、どうもそうではないかもしれないという思いが拭えなくなってきた。
そういう思いと、冒頭の引用記事が、なんとなく結びつく気がするという思いが拭えなくなってきた。
そこで、さらに色々なワードを比較して、『金』に匹敵する反応が得られるものを調べてみた。
それらのワードの中には有名人の名前も含まれる。
その参考にしたサイトがこれ。
日本で一番有名な日本人はアノ人! 番組史上最大調査「日本の有名人知名度ランキングTOP100」 #水曜日のダウンタウン
しかし、有名人の名前では全く比較にならないくらい低い。
そして、どうにかこうにか比較の体をなすワードをいくつか見つけた。
それは、『結婚』『検索』『ブラック』だ、もちろんこれら以外にもあるのだろうが、一人でやってるとひらめきが悪いと感じる。
これらのワードを見ていて気付いたのが、これらは世間の多くの人々に共通して起きている関心事だと思っていたが、実際はそうではなくて、極めてプライベートな自分だけの関心事として検索されているのではないだろうかという考えだった。
ワードとしては共通していても、背景にある事情は人それぞれで違っているため、ことばが一致していても思いは共有されず、共感も思っているよりも遥かに少ないのかもしれない。
私は、インターネットの魅力は、不特定多数の見知らぬ人とコミュニケーションが取れる可能性だと感じてるが、世間の大多数は見知らぬ人とのコミュニケーションは望んでいないと思ったほうが良いかもしれないと感じている。
この大きなギャップこそがキャズムなのだろう。
インターネットの世界は広いが、広さを実感するには、相当な工夫が必要になりそうだ。