違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

【ダメ】それやっちゃ!(1)

煽り運転には、ストーカー的な要素があると思い出させてくれた映画がある。

 

スピルバーグ監督が、1971年に撮った映画DUEL(邦題「激突」)を久しぶりに見た。

 

 

 

 

 

ノロノロ走る大型トレーラーを追い抜いた後、執拗に追いかけられるというだけの映画で、延々と追跡が続くだけの映画だが、トレーラーの運転手をチラッとしか映さないこともあり、不気味さが際立つ名作だ。

 

今見ても新鮮だし、何度も見てるのに全く見飽きない。

 

 

主人公は、車で仕事の目的地に向かっていた、平凡な一日のはずだった。

 

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前を走るノロノロの大型トレーラーに出くわす。

 

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積荷が重いからか、登坂は苦しげ。

 

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追い越すと、どんどん離れて行く。

 

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青い空と一本の道と砂と土の景色が織りなす単調だけど色彩のコントラストが印象的な背景を舞台に、ここから恐怖が始まる。

 

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この映画を1975年にテレビで放送した時に、追いかけられる男の吹替を担当したのが先日他界された穂積隆信さんだったこともあり、検索すると最近の書き込みも多い。

 

今この映画を見ると、昔とは違う感慨を受けることに気付く。

 

 

この「激突」には、上映当時の日本には全く表現することばが存在しなかったが現在では社会問題化してる二つの事がテーマになっている。

 

「ストーカー」と「煽り運転」だ。

 

改めて考えると、煽り運転にはストーカーの要素があることに気付く。

 

現実のストーカーも煽り運転も、その動機に世間は全く同情することはないが、映画でそういうシーンが描かれると、観客の誰もがその動機を完全に理解する。

 

動機は、同情も納得も得られないが、「あ〜、やっちゃった!」あるいは「それは、やっちゃダメ!」と言う行動が必ずある。

 

 

世間には数多くの「それはダメ!」が存在するが、ことばで言うと簡単なのに実行することは結構ハードルが高いものが多い。

 

 

 

 

 

世の中には、「それはやっちゃダメ!」と言う事があるのだが、なぜか当事者になるとそれが分からなくなる。

 

現在の日本では、煽り運転は道路交通法の範囲を超えて、暴行罪の適用対象になっている。

 

気をつけよう!(自戒を込めて)