クリスマスは何の日だ?
「キリストの誕生日!」と、ついつい答える人がいるだろう、私もそうなりかけた。
ギリギリ踏みとどまれたのは、「西暦」ってキリストの誕生日が起点じゃなかったっけ?」と思い出したから。
ちなみに、Wikipediaによるとクリスマスはキリストの誕生日ではなく「キリストの生誕祭」で、さらに言うとキリストの誕生日は実は特定されていない。
と言うことは、私たちが何の疑問も持たずに使っている「西暦」は、成り立ちは結構いい加減なものだと分かる。
これで全てが語れるわけではないが、人間が定義するものには結構いい加減なものが多い。
株価の暴落で大騒ぎだったクリスマスが明けた本日2018年12月26日午前の時点で、
(日経新聞)26日前場寄り付きの東京株式市場で日経平均株価は反発し、前日に比べ300円程度高い1万9400円台後半で推移。前日に1000円あまり下落した後とあって、自律反発を期待した買いが優勢となっている。日本時間同日のシカゴ市場で米株価指数先物が底堅く推移していることも支えとなっているようだ
— はやぶさトニー (@umibeni154) December 26, 2018
株価が少し戻したなか、暴落暴落と昨日の情報を叫んでるひとがいて、ニュースの時差もすごいな、とおもう
— Note (@Note_F) December 26, 2018
さまざまなポジショントークが展開されるが、前提となる株価の定義も西暦みたいに結構いい加減なのだ。
2000年(平成12年)に実施された日経平均株価構成銘柄の大幅入れ替え(30銘柄)が挙げられる。低位株(オールドエコノミー等)を除外し、値がさ株(ハイテクや金融等)を採用した直後にITバブルが崩壊してしまった。そのため、過去の日経平均株価と見比べる場合、連続性のゆがみが内包されている点を割り引く必要もありそうだ。
定義変更をキーワードにして見つかった話題をランダムに並べると、
冥王星はやっぱり惑星? NASAの研究者が惑星の定義変更を提案 https://t.co/qnS9LsHELE pic.twitter.com/G6tbIIRufr
— ギズモード・ジャパン (@gizmodojapan) February 22, 2017
昔は、太陽系の惑星は9つと学校で教えていたが、現在は冥王星が外されていて8つだ。
学者の中には、冥王星を惑星の地位に戻したい人がいるらしいが、そうすると惑星としてラインナップされるものが110に急増することになるらしい。
リンク先の記事によると、惑星の定義とは、
惑星とは、恒星より質量が小さく、核融合を経ておらず、軌道パラメータにかかわらず、自己の重力によって三軸楕円体で適切に描写できる球形になるほど十分な質量を持っている天体である。
細かく規定してるのか、大雑把なのかがよく分からない定義なのだ。
他には、
130年ぶりにキログラムの定義変更へ #nhk_news https://t.co/0bdqB0ZIuB
— NHKニュース (@nhk_news) November 16, 2018
ワシだ。
— 脱糞忍者 (@DN_systems) November 17, 2018
キログラムの定義が変わるという事で、女学生たちが「ゥチ、この変更で体重50キロ以下になるのかな笑笑」などと言っていた。
ワシは完全にブチ切れ、「ワシが良いダイエット方法教ぇてぁげゅwwwwwww」と絶叫して四肢を切断、驚愕の体重二桁㌔減を実現してやった。
皆、驚いてたよ。
定義を変えると、データ自体が変わる。
そうなると、データが示す連続性が失われるのだが、そこは無視されることが多い。
次の話は、14ヶ月前の2017年10月25日。
キターーー。「デフレ脱却」の定義の変更のお知らせ。敗戦じゃなく終戦、撤退でなく転進ねw
— ときわ総合サービス研究所 (@tokiwa_soken) October 25, 2017
「2019年10月からの消費税率10%への引き上げ前に、デフレ脱却を達成している必要がある一方、それまでに2%を達成するのが難しいためだ」https://t.co/pmY2RYtwHn
都合が悪いことは定義を変えて「スッキリ爽やかに!」、とはならないのだ!
Fury as Japanese paper redefines 'comfort women'https://t.co/SAmKj4qmBa ※電通のフロント企業がJTを買収し、comfort womenについての紙面での定義を変更。更に安倍政権に対する批判は解雇の対象となると社内で警告が出されているということだ。日本情報のメディアとしてのJTへの信用は毀損される
— 古村治彦@『暗黒日記』再び (@HarryFurumura) December 8, 2018
日本政府は当初、サ条約で放棄した千島列島に国後・択捉が含まれるという立場を取り、歯舞・色丹の2島返還で妥結しようとしたが、その後「放棄した千島列島に国後・択捉は含まれない」と千島列島の定義そのものを変更し「4島は日本の領土」と主張したのが歴史の事実だ。参照→https://t.co/RQt4u6aFOe
— 古谷経衡@『愛国奴』『女政治家の通信簿』発売中 (@aniotahosyu) October 8, 2018
大人の世界には定義が付き物で、定義されないと始まらないことも多いし、都合に合わせて定義を変えることが政治だと言えるだろう。
定義の変更は、良いことも悪いこともあるので一概に是非を論じることはできない。
そして、定義そのものが「スッキリ爽やか」ではないものも多い、それらはやはり政治の産物だからだ。
しかし、そんな理屈は子どもには通じない。
「地面に生えるのがやさいで木になるのはくだものって聞いたんですけどいちごはやさいですか?」
— のそ子/羊毛フェルト動物本発売中 (@nosonoso) December 24, 2018
「農林水産省の定義なんですね」
「お役所の定義でそうなってるだけで」
科学じゃねえ。
#冬休み子ども科学電話相談
このツイートのスレッドはおもしろい。
現在NHKラジオでは冬休み子ども科学電話相談が放送されている。
大人でも、大人の世界に疑問を感じることは多いだろう。
そんな時は、子どもの疑問に耳を傾けよう!
大人の行動には定義が求められるが、子どもには定義なんて関係ない。
混沌とした時代では、定義に疑問を持つことは、きっと思わぬ発見があるはずだ!