違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

陽気で残酷な『you』!

日本で最も活躍してる芸能プロダクションの一つであるジャニーズ事務所を設立し、つい最近までその運営の最前線に立っていたジャニー喜多川さんが87歳で亡くなられた。

 

特に好きな男性アイドルなどいなかった私にとっては、ジャニーズ事務所に対する思い出はないが、ジャニー喜多川さんが所属タレントと話をするときに相手のことを「you」と呼ぶことに関しては昔から興味があったので、ジャニー喜多川さんの冥福を祈るとともに、「you」に纏わる話を調べてみた。

 

調べていると、「you」とは別に、アイドルに対するおもしろい持論の数々が出てくる。

 

2015年の1月1日にラジオでジャニー喜多川さんは蜷川幸雄さんと対談している。

 

舞台に出る俳優をジャニー喜多川さんから紹介を受けていた蜷川幸雄さんは、主役級の俳優を選ぶ方法を質問すると、

 

 

「それはこっちがすくっていかなきゃしょうがない、すくっていくからできるんですよ」。

 

 

また、

 

「ああ、顔だけでは選ばないことですね」

 

 

これはV6の森田剛さんを起用した際に蜷川幸雄さんが森田剛さんに『ヒゲとか生やして汚い顔して、お前野ネズミか?、よくジャニーズ事務所に居られるよね』と言ったことに対するジャニー喜多川さんの返答だ。

 

そんなジャニー氏は、アイドルとして最も大切な要素として「真面目であること」と言っている。

 

ジャニーズ事務所のタレントが、ジャニー喜多川さんを慕う理由の一つに自分のことを「you」と呼んでくれることが関係してるような気がする。

 

独特なその言い方で呼んでもらえることは、一定の合格水準をクリアしてるからこそのご褒美のような気もするが、ジャニー喜多川さんは蜷川幸雄さんとの対談で「youしか覚えられない」と答えているところをみると、大勢の名前を覚えるのが大変だからなのかもしれない。

 

ジャニーズ事務所に所属するタレントは、グループ活動する人が多いのでトータルの人数は更に多くなる。

 

そして、それを遥かに上回る数のジャニーズ事務所を離れた人達がいる。

 

https://ja.m.wikipedia.org/wiki/過去のジャニーズ所属者

 

 

この中には、今も芸能界で活躍してる人もいるが、多くは芸能界を離れていると思われる。

 

これらの人々の中に、「you」と呼ばれた思い出を持つ者はどの位いるのだろうか?

 

1対1で「you」と呼ばれることなく、呼ばれたことはあっても何のエピソードも無いままにジャニーズを去った人々が大勢いることを想像すると、華やかな芸能界の裏にある、『兵(つわもの)どもが夢の跡』が感じられる。

 

 

私の好きなジャニー喜多川さんが言ったとされることばがある。

 

『YOUがCANだと思うならDOすれば良いじゃない』

 

 

自分から電話をかけて、

 

『YOU、誰?』

 

 

 

ジャニー喜多川さんと、ジャニー喜多川さんに「you」と呼んでもらえなかった人々に合掌!

 

 

追伸

 

ジャニー喜多川氏と蜷川幸雄氏のラジオでの対談の一部

 

youtu.be