全国的に典型的な夏の始まりとは違った趣で2019年の夏は始まった所が多そうだが、7月も最終日になると全国的に猛暑、酷暑の夏となっているようだ。
昭和の頃は楽しい季節だった夏は、21世紀になると厳しい季節の趣が強くなっていったのは決して気温の上昇のせいだけではなさそうな気がする。
気温の上昇を含めて、心と体に悪影響を及ぼす要素はざっくりとストレスと呼ばれる。
GoogleTrendsでストレスを検索可能な2004年以降で見ると、順調に増えていることが分かる。
今ではすっかり日常会話の用語としても定着したストレスだが、個人的にはストレスが最も猛威を振るうのが夏だと感じている。
歴史を振り返ると、人間を含めて生き物にとって大敵だったのは寒さだったが、厳しい暑さも大敵となる。
日本の夏のように高い湿度を伴った高温は、直接的には体の表面を攻撃してくるが、結果的にやられてしまうのは体の内側になる。
汗をかき過ぎることで身体に必要な水分の不足を招き、そのことが血流に悪影響を及ぼし高血圧を促進し結果的に内臓機能にダメージを与えることが増える。
冷たい飲み物を摂取することも内臓を弱らせるが、火照った身体を冷やすためには冷たい飲み物が必要な場合もあるのでややこしくなる。
暑さや湿度や食べ物や飲み物を意識すれば良いだけだったら単純な自己管理であり体調管理だが、現代社会には自己管理の範囲を超えてのしかかってくるストレスがある。
ストレスの代表は人間関係やその人間関係から生じるプレッシャーだったりだが、プレッシャーの中には自己実現のために自分で自分に課すプレッシャーもある。
ストレスの多くは気持ちの踏ん切りさえ付けることができれば捨てたり、投げ出したりできるのだが、そのことについて考えることもストレスになる場合がある。
弱った内臓機能とこれらのストレスが合わさるとダブルパンチで効いてくる。
夏の体調不良は夏バテと一括りにされることが多いが、あまりにも普段との違いを感じるならば医者に見てもらった方が良いだろう。
ヤブ医者だったらどうしようという心配もあるだろうが、今時は採血し血液検査をするから極端に変なことは起きない。
最もやってはいけないことは、症状に合いそうな市販の薬を何種類も買って使ったりすることだ。
薬は間違って使うと、弱った内臓にトドメを刺すことすらある。
夏になると思い出すわたしの反省がある。
本当の原因は何だったのか結局分からずじまいだが、5年前の夏、勝手に夏バテだと思い様々な薬を飲み、すぐには病院に行かず秋まで待って体調が回復しないので病院に行ったら、腎臓が一つ死んでるかもしれないと言われた。
腎臓が二つとも正常に機能してる状態を100だとすると、腎臓1個では30の能力しか発揮できない、そしてその機能が13になると人工透析になると言われた。
父を人工透析で亡くしているので透析生活の大変さはよく知っている。
幸い、死んだかに見えた腎臓は生きていて、回復は無理だろうと言われたがゆっくり少しづつ改善している。
5年前の夏、夏バテだと感じた疲労感はおそらく当時の仕事のストレスのせいだと思っている。
ストレスをバカにしてはいけない。
ついつい頑張る癖がある人にとって、日本の夏は要注意だ。
一時は透析予備軍にカウントされていたわたしは透析に備えて腕の血管を守るために、現在でも採血は手の甲の血管で行なっている。