違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

笑顔を(似非)科学!

一夜にしてスマイルシンデレラという称号を手に入れた渋野日向子さんの登場で、笑顔が注目されている。

 

以前から、笑顔に焦点を当てた社交教室やヨガなどはあったし、その以前から医療の世界でも笑うことは免疫力を活性化するので癌治療に有効だと言われていた。

 

今日は、そんな笑顔について書いてみたい。

 

笑いの効能については検索すればたくさん出てくる。

 

特に免疫力を高めるという効能に関しては、心からの笑顔でなくても作り笑顔でも効果があると出てくる。

 

これが本当か嘘かはさて置き、笑顔とはなんぞやという疑問は常に付きまとうので、渋野日向子さんをお手本にして笑顔を定義してみたい。

 

全英オープンで優勝し帰国後の記者会見の中から、笑顔に関連しそうなやり取りを抜き出すと、

 

 

 

―明るく振る舞う理由は。

「ギャラリーさんがいて見せる競技なので、楽しんでもらうには自分が楽しまないと、みんなが楽しくないと思う」

 

 

―メンタルの強さは「新人類」とも言われたが。

「今まで喜怒哀楽が激しかったので、すぐにスコアを落としたけど、ここ1年は自分でも分からないくらい結果を出していて、こんなところでそれ入るの、というのも多かったので。本当に分からないです」

 

 

―今後に生かしたいことは。

「世界でも笑顔は共通だと思ったので、笑顔で努力すれば結果に出ると、今回ちょっと思いました」

 

 

―リラックスから集中へ、どうやってスイッチを入れるか。

「笑わなくなれば真剣な顔になる。顔だけ変えています。気持ちを入れると力み過ぎるので力むとミスショットにつながる。顔の表情だけ真剣に」

 

 

―いつからできるようになったか。

「学生時代は喜怒哀楽が出ていました。プロテストに受かって青木コーチに習いだしてから。ちゃんとできているかなと思ったのは初優勝したサロンパス杯かなと思います」

 

 

―強さの秘訣は。

「最終日の最終組でも笑っていられるのは強さの秘訣なのかもしれないです」

 

 

―バウンスバック率1位の理由は。

「ボギーを打った後は怒るので、その怒りをドライバーにぶつけてすごい振って2打目もしっかり攻めていっている。そういうところが1位につながっているかなと思う。ボギーの後はなかなか笑顔になれないけど」

 

※バウンスバック率とは、ボギーかそれより悪いスコアで上がったホールの直後のホールで、バーディかそれよりいいスコアをマークする確率のこと。

 

 

―代名詞になった笑顔。どんな力あると思うか。

「言葉が通じなくてもコミュニケーションを取れるんだとすごく感じました」

 

 

―どんな力を与えてくれるか。

「本当にいろんな世界の人に知ってもらえたし。私は英語が分からなかったけど、笑顔は本当にすごいと思いました」

 

 

―笑顔を子どもたちにどう感じてもらいたいか。

「ゴルフは自分の意思で頑張らないといけないし、楽しまないといけない。楽しむことが大事だと感じてほしい。結果を出すために苦しい思いをするのは苦しかったし、楽しんでほしいと思います」

 

 

 

笑顔を意識してる人は多いが、人前で口を開けたり歯を見せることに抵抗がある人は多いようで、女性の場合は大きく笑うとシワが増えると心配してる人も多い。

 

ちなみに、上記の抵抗や心配は杞憂で、むしろ口を開けずに歯を見せずに笑うとニヤニヤヘラヘラした笑顔になる、そうなるともはや笑顔として評価されなくなる。

 

渋野日向子  全英オープン優勝

 

https://www.golfnetwork.co.jp/news/detail/23685

 

 

上記の記事の中で、全英オープンを解説していた岡本綾子さんのことばが載っている。

 

これからは、彼女の周りにいろんな人が出入りしてくるでしょうから、いろんなことを犠牲にしながら、自分らしさが無くなってゴルフが変わったりしないように、上手くコントロールできるといいですね。プロとしての活動はこれからですね。

 

渋野日向子さんが笑顔でプレーできるのは、抱えてるストレスがプレーに関することだけだからかもしれない。

 

今後、彼女から笑顔を奪うものがもしあるとすればそれは人間関係を含めたさまざまなストレスのせいだろう。

 

笑顔はストレスに打ち勝つ力を持っているが、ストレスもまた笑顔を奪う力を持っている。

 

ネット上では、渋野日向子さんの登場で女性の笑顔が大きく取り上げられてることに対してストレスを感じてる女性がそれなりの数いるらしいことが感じられる。

 

笑顔が注目されることを、笑顔の強要と受け取っている人がいるのだ。

 

ストレスを抱えると悪循環が起こるのだ。

 

 

今日言いたいことの要はここからなのだが、口を開けて笑う笑顔をしながら緊張したり力んだりすることはできない。

 

緊張やストレスとリラックスのバランスが、緊張やストレスの側に大きく傾いているのが現代。

 

だとすると、リラックスが圧倒的に不足してるはずだ。

 

リラックスしろと言われてリラックスできる人がどれくらいいるだろうか?

 

緊張してる人に「脱力しろ」と言って脱力できる人がどれくらいいるだろうか?

 

リラックスや脱力を勘違いしてる人は、姿勢がだらしなくなったりするだけの場合もある。

 

笑顔は、リラックスや脱力を上手にさせてくれる。

 

瞑想もリラックスには効果があると言われるが瞑想は現場ではできない。

 

笑顔の時の呼吸は、瞑想時の呼吸よりも良いという話もある。

 

誰でもできるのに、誰にでもできるわけではない、それが笑顔。

 

他人から評価されるためではなく、自分のために笑顔ができる人とできない人はどんどん差がついていくだろう。