違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

誤解だらけの日本人!

昔言われていたことや、子供の頃に聞いた話は、どんどん変わっている。

日本人は貯蓄が大好きな国民だと言われ、他国よりも貯金に勤しんでるように思われてるが実は現在の日本は低貯蓄率国。

 

主要国と比較した日本の貯蓄率

 

 

もう少し長期間の日本人の貯蓄率の推移を見ると、

 

日本の貯蓄率の推移

 

 

上記の二つのグラフの引用はこのサイトから

https://president.jp/articles/-/29440

 

 

日本人の貯蓄率の上昇は高度経済成長とリンクしてることが想像できる。

 

グラフの上昇と下降の様子を見てるといくつもの解釈ができることに気付く。

 

私には貯蓄率の上昇の背景には消費は悪徳(≒贅沢は敵)という価値観も関係してるように感じられた。

 

しかし、徐々に消費は美徳にシフトしたがバブル崩壊以降は貯蓄したいが貯蓄できない層が増え、更に高齢化が関係してると思うが、貯蓄の取り崩しを余儀なくされてる層も徐々に増えていると思われる。

 

この貯蓄の取り崩しの中には、景気対策のために子や孫の教育資金や住宅購入資金のための援助に対して贈与税の非課税枠の拡大をしたことの影響もあるだろう。

 

今の日本人は貯蓄には関心があるかもしれないが、貯蓄好きとはいえないし、データ的に貯蓄好きだったのは過去の一時期だったと言った方が良いのかもしれない。

 

 

さて話題を変えると、日本人は正直だと言われる。

 

財布などの落し物がかなりの確率で盗まれずに届けられることは今の日本でも珍しくない。

 

落ちてる財布を拾った時に、私も拾ったことがあるが、周りの目が気になる。

 

「あっ、コイツ財布を盗もうとしている!」、そういう目で見られてるような気がする。

 

周りに人目がなかったとしても、「お天道様が見てるかも(≒ご先祖様が見てるかも)」と思う日本人は今どのくらいいるのだろうか。

 

日本人が正直ということを考える時は、嘘をつかない、悪いことをしない、と考え判断の拠り所は自分自身の良心になることが多い、お天道様が出てくるのはそんな時だ。

 

2015年の話だが、15カ国1500人が参加して正直さの実験が行われてる。https://irorio.jp/daikohkai/20151120/278834/

 

そのなかで行われたコイントスで日本人は14位だった。(=正直度が低い)

 

実験の方法は、

 

被験者は表が出ると3ドルから5ドルの報酬がもらえるとあらかじめ教えられ、コインを投げて表か裏かを申告する。

研究者らは表が出たと答えた人の割合が50%を超えた場合、正直ではないと判断してデータを比較した。

 

 

これを以って日本人の正直度が低いなどとは言えないが、日本人が抜きん出て正直とは言えないと言って良いだろうが、お天道様の目を気にする人は正直に振る舞うことが多いだろう。

一方、キリスト教の場合だと悪いことをしても懺悔すれば赦(ゆる)されるので、後で懺悔すれば良いやと正直に振る舞うモチベーションが低下するかもしれない。

 

個人としての日本人は、多くの人が正直で嘘をつきたくないと思っているだろうが、ビジネスにおける顧客や上司や同僚との関係を含めて人間関係が複雑になり、ブラックやハラスメントが出てくると正直に振る舞うことが許されない空気が生まれやすくなる。

正直に振る舞うという単純なことですらハードルが上がると心を病みやすくなる。

 

世間で言われる日本人像と、実際の日本人像はズレて来てるのかもしれない。

来年の東京オリンピックに関しても素直に喜べそうにない話が多数上がっている。

どこかで誰かがついた嘘が隠せなくなっているのかもしれないが、それは日本がついた嘘であり、日本人がついた嘘になる。

 

今日は二つの話題だけ取り上げたが、他にもいろいろありそうなので続編も考えてみたい。