デスクトップの本来の意味は、そのものズバリ「机の上」だが、パソコン用語として広まり、今では「据え置き」を意味することばになった。
パソコン用語としてのデスクトップの反対語はノートパソコンだが、ノートパソコンという呼称が普及する前はラップトップ(膝上)、パームトップ(掌上)などとサイズによって呼び方が違っていた時期がある。
そのような経過を経て現在、一般名詞化したデスクトップの反対語はモバイルになるだろうか?
わたしの中では、携帯電話にモバイルというイメージが当てはまるようになったのはiPhoneの登場以降で携帯電話がスマホになってから、どんなに高性能でもガラケーにはモバイルというイメージが無い。
GoogleTrendsで検索可能な2004年以降でデスクトップとモバイルを比較すると、
検索のキーワードとしてモバイルがデスクトップを一気に逆転したのが2006年の10月。
このとき何があったかというと、ボーダフォン日本法人がソフトバンクモバイルと社名変更していた。
調べてみて分かったが、モバイルということばや概念を普及させたのはソフトバンクの力に負うところが大きかったのだ。
日本でモバイルということばに実質が伴い出したのは2008年7月にソフトバンクがiPhoneを扱い出してからだ。
社長の孫さんに先見の明があったと言えるし、逆に他の日本の通信事業者の頭が固かったとも言える。
リアルタイムでこの時期を経験していたわたしもモバイルという概念に関しては頭が固かったのだろうが、この時期のノートパソコンはバッテリー駆動で使える時間は良くて2時間だったのでしょうがなかったのかもしれない。
モバイルということばが当たり前のことばとして普及定着すると、場所に囚われないという価値観が生まれるようになった。
現在よく耳にするようになったICTやテレワークはモバイルの応用でモバイルを抜きには語れない。
モバイル環境で重要なことは通信と電源になる。
これは、災害時に重要なことでもある。
調査の仕方で答えは変わるだろうが、モバイルバッテリーの所有者は23%というデータがあった。
スマホ・ケータイ高利用者がモバイルバッテリーを所有しているのではなかった ~モバイルバッテリー所有者は23%「防災意識が高い人」は高所有率~
通信も高速で大容量ばかりが注目を浴びてるが、大事なことは確実に繋がることのはず。
モバイルの恩恵を十分に受けようと思うならば、危機管理やリスクマネージメントの意識も必要になる。
ところで、この危機管理やリスクマネージメントを実行することはセキュリティと呼ばれるが、モバイルが普及浸透すると、おもしろいことにセキュリティ意識は低下していくらしい。
ダイソーに画期的な商品売ってた pic.twitter.com/OMEiYE5DN6
— :craftsman/kawasima (@kawasima) September 29, 2019
モバイル環境はどんどん整備されるが、いつまで経っても頭の中身はデスクトップ環境の住民はまだまだ日本にはたくさんいそうだ。