情報は目から入るものが多いが、その情報を印象付けるのはその情報の背景にある音声や用いられてるBGMによって決まることが少なくない。
現在のNHK総合の様子、この映像が流れて音声もなくピアノだけのBGMだけが流れてる。あまりにも怖すぎる((((;゚Д゚))))))) 暇な方はテレビで確認してみてください。 pic.twitter.com/rKWRlvGMHS
— るい(14世) (@B747_300SR) 2014年7月8日
この映像にこの音声このBGMは普通に泣くヤツ pic.twitter.com/FGK0lSMXsv
— ヨッピー (@773_018_33) 2019年3月16日
音声やBGMとセットで印象付けられたイメージとその時の自分自身の感情や気分がシンクロすると強く記憶に残る。
ホラー映画の怖さがずっと残ってる場合、映像そのもの以上に音声や音やBGMの力に負うところが大きいのだが、記憶の中では映像のインパクトとして残るので、音はおまけ扱いになりがちだ。
逆に言うと、音や音声やBGMの使い方で大きく評価が分かれる可能性があるからクリエイターは音に対してものすごく配慮しているはずだ。
最近だと、下手なホラー映画よりも緊急地震速報を伝える音声や振動の方がはるかに怖いことでも分かるが、音情報は最短時間で脳の中枢に伝わる情報なので、その影響を強く受けることは当然なのだが、そのことを自覚して認識できてる人は少ない。
<参考>
ヒトは光や音が意識に上るより前に遡ってそのタイミングを知覚している ~感覚入力のタイミングの知覚~
カルトの洗脳や、詐欺の舞台裏でも音は猛威を振るっている。
騙される時には、背景に存在する音や音声がリアリティを高め、
騙されない時には、背景に存在する音や音声が嘘臭い作りものだと気付くことが多い。
さらに面倒なのは、音声やBGMと不快なノイズは紙一重な点だ。
心地良い音と雑音の境界が曖昧になっている。
赤ちゃんや幼児の声をうるさいと感じる人が増えているし、除夜の鐘がうるさいと苦情を訴える人もいる。
従来は歓迎されたり許容されていた音がトラブルの元になると言うことは、音自体が変化したわけではないから、聴く人間の側に変化が生じたから起きている現象だ。
この原因や理由を探ることは極めて個人的な価値観に足を踏み入れることになるはずだから、一般的なレベルで捉えると、音の伝わり方には二種類ある。
耳から入ってくる空気伝導と、骨から伝わる骨伝導があるのだが、全部まとめて音を聴くのは耳という扱いだ。
録音して聴く自分の声と、普段しゃべってるつもりの自分の声が、一致しないのは空気伝導と骨伝導の違いだと言われるが、わたしの考えでは音を感じて認識する際には耳から入る空気伝導と骨から伝わる骨伝導の無限のグラデーションの組合せで聴こえているのではと感じている。
マンションが増えたことで騒音トラブルが飛躍的に増えたが、マンションの騒音は複雑で音の発生源が隣接する上下左右の部屋から出てるとは限らない。
実際の騒音は躯体の鉄骨や鉄筋を伝わり、場合によっては各種の配管を通じても伝わっている、このような場合は距離が離れていても周波数が同調すると離れた場所にも伝わって行く。
このように考えていくと、音というのは人それぞれが違ったものを聴いていると言えそうなので、同じ音や音楽を聴いていても、絶対音感の持ち主ですら人それぞれが違った音や音楽を聴いていることになるかもしれない。
何気なく聴こえる音を楽しめるようになると、この世には退屈なんて存在しないと思えてくる。