違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

19年前の9月11日

2001年9月11日アメリカで同時多発テロが起きた。

 

日本では、インターネット回線がアナログからADSLでのデジタルへの移行が始まったのが2000年なので、2001年当時はインターネットは速報性という点では劣っていたし、デバイス自体のモバイル化もお粗末だったので、気が利いたテレビ番組が一番速報性は高かった。

 

そんな頃のちょっとした思い出話。

 

検索すると、2001年9月11日は火曜日だったらしい。

 

この週、わたしは一週間の出張に出ていてホテル暮らしだった。

 

その日の仕事を終え、ホテルに戻りシャワーを浴びてテレビを見始めたのが多分20時過ぎ頃。

 

ホテルのテレビはチャンネル数も多く、当時一般家庭ではケーブルテレビは普及途上だったので、普段見れないチャンネルを変えて楽しんでいた。

 

そんな中でCNNを見ていて、これはなんだろうかという映像が流れていた。

 

一本の高層ビルから煙が上がっている映像だった。

 

映像は、ビルからはかなり離れているように感じられた。

 

ただ映像だけを流していて、音声は一切流れない。

 

時折入る音声は、カメラを置いてる現場の周辺の音で、聞いていても情報としては役に立たない。

 

これはなんの映像なのだろうか?

 

ビルからは立ち上る煙を見ていて、映画タワーリングインフェルノを連想していたわたしは、もしかしたら実写で映画の撮影でもしてるのだろうかと思った。

 

しかし、それにしてはナレーションを含めて一切の説明の音声が入らないのが不思議だった。

 

何の説明もなくビルからは上がる煙の映像を見ているだけでは飽きてしまい、別のチャンネルに変えた。

 

しばらくして、さっきの映像はどうなったのだろうかCNNに変えると、煙が上がっていたビルの隣のビルからも煙が上がっていた。

 

これはいったい何なんだ?

 

もしかして、事件や事故かもしれないと思い、そうだとすると遅かれ早かれ日本語での報道も始まるだろうと、日本のニュースチャンネルなど色々なものを見たが、どこも伝える気配がない。

 

NHKのニュースの時間になっても何も伝えないので、事件や事故ではないのかなとも思うが、何もないのにこんなに延々CNNが音声なしの映像だけを流すわけないだろうとも感じ、何とも言いようのない事実は小説よりも奇なりを感じていた。

 

今にして思うと、現場にいるすべての人が何が起きているのか説明不可能だったのだ。

 

そして10時直前になりテレビ朝日系のニュースステーションが始まったが、その冒頭が煙を上げるビルの映像だった。

 

やっぱり事件だったんだ、と分かった瞬間だった。

 

まさか飛行機がビルに突っ込んでいたなどとは全く予想できなかった。

 

 

Wikipediaによると、現地で最初の衝突が起きていたのは午前10時頃で、現地と日本の時差は13時間なので、最初の衝突は日本時間の夜の9時頃だったようなので、少し記憶と違っていることも分かった。

 

同じことが現在起きたとすれば瞬時に伝わるんだろうなと思うと、わたしにとっての2001年9月11日のアメリカ同時多発テロは、通信環境がのどかだった時代の象徴であり、テレビが情報の王様だった頃の事件として心に残っている。