不思議な夢を見た。
知人と法律が絡むトラブルを起こし、追い込まれているシーンで目を覚ました。
目を覚ます直前のシーンは、トラブルを起こしてる相手に勝ち誇ったように「今、検察からコメントが出た、それを読み上げる」と携帯を見ながら読み上げてるもので、このシーンで目が覚めた。
目が覚めると、枕もとに置いていたiPadから同じ文句が聞こえてきた。
瞬時に事態を悟ってホッとした。
昨夜、カルロス・ゴーンさんが逃亡先のベイルートで会見をしてるのが中継されていた。
少しだけ見たが、長くなりそうだったし、通訳が喋っているので分かりづらいこともあり、すぐに消して寝てしまった。
そしておそらく深夜3時頃だがトイレに起きて、その後で何気なくiPadでAbema TVを点けたら、ゴーンさんの会見の再放送と思しき番組を流していたので、点けっぱなしでベッドに入り少し聞いていたがやがて寝てしまった。
目が覚めたのは6時過ぎだった。
目が覚めた時に枕もとのiPadからはゴーンさんの会見に基づく番組が続いていて、その中で「今、東京地検の見解が出ましたので読み上げます」と言っていた。
と、結果的には笑い話だったのだが、夢の不思議の一端を見た気がしたのだ。
難しい理屈はさて置き、明かにゴーンさんの会見のやり取りが記憶の何かと結びついて、それが夢になっていたのだ。
結びついたというよりも勝手に一人で暗示にかかったと言った方が相応しいような気もする。
しかも、おそらくiPadから流れる音声を聞くと同時に夢と連動していたようなのだ。
ゴーンさんの会見を覚醒した状態で聞いたのは実際には短時間なのだが、起床後報道で会見の要約内容を確認するとその中に、裁判が遅々として進まないことへの不満があったが、その部分の影響が夢に強く出ていたような気がする。
夢の中でわたしは知人とトラブルを起こし、それを法的に解決しようとしてるのだが、相手が上手を行っていてわたしは自分が不利になっているのを感じ、だったらさっさと終わらせたいと思うようになっていた。
争いの原因など細かい部分は全く覚えていない(理由など不明のまま争っているところから夢が始まったような気もする)。
夢から覚めた時、ああ何も無くて良かったという夢はこれまで何度も見たことがあるが、そのほとんどがなんでこんな夢見たんだろう、何がきっかけだったんだろうかと思うものばかりだった。
普段は意識してないけど深層心理に刻まれていたのかななどと思うことばかりだったが、今回初めて、耳もとで実際に聞こえている音声の影響を受けていたんだと実感することができた。
すごく不思議な体験だったような気がするとともに思い出したのが、そういえば睡眠学習ってあったよなということだった。
日本では1960年代に枕にテープレコーダーを組み込んだ睡眠学習機器が発売され、1970年代には大ヒットとなり累計50万台を売り上げた。だが、この勉強法の場合ではテープに覚えたい事を吹き込む過程などで眠る前に記憶する事はあっても、睡眠中に聞くだけでは記憶する事はできないという認識が広まった事から睡眠学習機器は市場から姿を消した。
Wikipediaにはさらに続きがあって、世界では21世紀に入っても睡眠と記憶の研究は続いていると分かる。
睡眠と記憶の関係は、夢と現実の関係に似ている。
良い夢であれば問題はないが、気分の悪い夢を見た場合、呪われてるような恨みを買ってるような気持ちになってしまいがちだが、今回のような経験をすると、夢の中では何かの外的刺激がきっかけで、全く無関係な記憶の何かと無理に結びついて悪夢となっただけだと分かったので、良い経験だったと言えそうだ。
そう言えば、今年は初夢なんて考えもしなかったし、見もしなかった。
これが、実質的な今年の初夢だったのだ。