違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

褒めることが上手な人ばかりが亡くなっていく

昨日(4月24日)、二つのことがあった。

 

全く別々のことだが、なぜか私の中ではつながってしまった。

 

そのことについて書いてみた。

 

 

最初の一つは、

 

 

褒める指導で有名になった小出監督だが叱ることももちろんあった。

 

褒め方や叱り方には、小出監督流の持論があったようで、このように言っていたらしい。

 

『褒める時は無責任に褒めること、褒められて悪い気になる人はいないから、でも叱る時は責任をもって叱ることが大切』と。

 

 

 

褒めることが得意なのは、長所に気付くことが得意だからの裏返し。

 

 

『褒める』という指導は、口で言うほど(文字で書くほど)簡単なことではない。

 

なぜなら、長所は気付きにくいが、短所や欠点はすぐ気付くから。

 

指導とは、気になるものに向かう性質がある。

 

結果、指導とは欠点を指摘し、欠点を修正することに向かうことが多くなる。

 

長所に気付き、長所を褒めるという指導方と、短所に気付き、短所を修正するという指導方では、指導者に求められる資質が違うだけでなく、指導される側に与える影響も全く違ったものになるだろう。

 

結果が求められる世界では、結果が全てなので、結果が出た方が、結果を出した方が評価される。

 

しかし、この指導方の違いが最も大きな影響を与えるのは、むしろ結果が全てではないことに関してだ。

 

何気ない振る舞いにこそその違いが現れるだろう。

 

おそらく、指導の結果に対する反射的な反応ではなく、協力協調関係といったものがモチベーションに影響するような気がする。

 

 

 

さて、二つの出来事のもう一つとは、この事故(事件)。

 

 

事故の原因や、加害者の振る舞いなど、世間の関心は扇情的な方に向かっているようだが、わたしには一人残されたご主人であり父親が、昨日記者会見で語っていた家族関係にしか目が行かなかった。

 

亡くなられた二人への感謝の気持ちを表しながら、「妻と娘は人を恨むような性格ではない」と語っていた。

 

腎臓を患っていたご主人の食事への気遣いは病状を改善させ、結婚したことで生き方が大きく変わったと語っていた。

 

 

 

いろんな人間関係があるが、この方たちの夫婦関係や親子関係は、お互いの長所に気付き褒めあう関係だったと思えてくる。

 

そんなつもりは無かっただろうが、三人がお互いにお互いの指導者でもあったのだろう。

 

記者会見で、亡くなられた二人の写真を公開したからだろうか?

 

 

惜しい人ばかりが亡くなっていくような気がしてくる。

 

 

 

合掌