違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

『幼児性』というキーワード!

今、静かにネット広告のあり方が変化しようとしている。

 

 

ネット広告「クッキー離れ」広がる 10兆円市場変調も  :日本経済新聞 2020年1月7日

クッキー離れ 日本経済新聞 2020年1月7日

 

 

ネット上でしばしば話題になるフェイクニュースは、上記の図の広告会社・データ分析会社の周辺で起きている。

 

フェイクニュースはクッキーを使うことよりも悪質だが、クッキーを使いことでフェイクニュースに誘導しようと仕組まれるので、それぞれ別の役割だが車の両輪のように連動して機能することが多い。

 

昨年出版された暴走するネット広告には、NHKのクローズアップ現代が取材した悪質なフェイクニュースの事例がその舞台裏への取材も含めて詳しく書かれている。

 

内情を知る者への取材ができたのは、良心の呵責があったからで罪滅ぼしになればと思ったからだというようなことも書かれていておもしろい。

 

 

 

 

 

 

フェイクニュースは詐欺と同列に扱われるが、手法は古典的でもあり、手口は時代に応じて変化するが根底には今も昔も共通する心理学が働いている。

 

暴走するネット広告を読むと、今の日本で情報商材と呼ばれてる分野の仕組みがよく分かるので、興味がある人は読むとおもしろいだろう、一部の世界でインフルエンサーやカリスマと呼ばれてる人種がトカゲの尻尾であることがよく分かる。

 

 

現代は自己責任の時代と言われる。

 

逆にいうと、世間は騙される奴が悪いと思ってしまう。

 

そして、自分や身内や仲の良い人が騙されたと分かった時だけ怒る。

 

無関係な人が騙されても痛くも痒くもない、自分には関係ない話だから。

 

ということは、意図的なグレーな騙しは増えていると思った方が賢明だろう。

 

 

従来フェイクニュースの扱いを受けていないものにもフェイクニュースはありそうだ。

 

例えば塾や予備校など受験と関係した世界では、合格すると錯覚させることで生徒集めという事業が成り立ってるところは多いだろう、教育分野に幅広く当てはまるだろう。

 

同様に、ネット上で目立つ『必ず儲かります』や『絶対痩せる・きれいになる』のように悩みを解決します系のものはフェイクと大して違わない世界観が漂う。

 

同じ謳い文句でもピンからキリまであり、まさに玉石混交だが、仮にお宝情報と出会えてもそれは活かされなければ結果は0(ゼロ)という意味では、最後は自分次第だ。

 

この最後は自分次第というのが曲者で、そこをフェイクニュースにつけ込まれているのだ。

 

最も大事な自分の頑張りを、お金を払うことで省略したいと思うのだろう、別の言い方をすると効率的に外注して生産性を高めてるつもりなのかもしれない。

 

お金を払うというのは簡単だが、そのお金を稼ぐのは簡単ではない。

 

お金を払うということは、自分の頑張りを示していると錯覚が起きることは不思議なことではない。

 

サービス業の基本は痒いところを掻くことの手助けだから、事業者はニーズに気付いたら放って置かないのは当然だ。

 

古典的な心理学が駆使されているのだ。

 

 

テレホン人生相談でお馴染みの加藤諦三先生は相変わらず含蓄のある話をしてくださる、自身のサイトで詳しく書いておられるが無断転用禁止と書いてあるのでリンクを貼っておきます、おもしろいです。

 

https://katotaizo.com/news/2020-1-1

 

 

〜〜1月11日追記〜〜

 

このリンク先のページ削除されてます、どうしたんだろう?

 

大人の事情が感じられます。

 

〜〜追記ここまで〜〜

 

 

 

今の時代のキーワードは幼児性と言って良さそう。

 

自己責任という大人の振る舞いが求められるが、その根底には幼児性があるのが現代人だ。

 

情報商材が次から次に生まれ、そのたびにその情報商材に騙される人が後を絶たないのは幼児性の為せる業だ。

 

幼児性を加速させるものに広告がある。

 

広告の煽りに反応するのが幼児性である。

 

 

世界に蔓延してる行き詰まり感や飽和状態感がそうさせているようにも感じられるが、ゆっくり動いてる大きな振り子が振れ切って動きが止まりかけてるようにも感じる。

 

 

幼児性を加速させる、時代という振り子の動きは、一旦止まった後は向きをどこに変えるかは分からないが、向きを変えて力強く動き出すはずだ。

 

 

振り子のように真反対とは限らないだろうが……。

 

 

幼児化した大人は、次はどこに向かうのだろうか?