6月1日の朝、Twitterでは満員電車がトレンド入りしている。
テレワーク出来る仕事とテレワークに馴染まない仕事があることが世間に広く知れ渡ったが、ツイートを見る限りはテレワークに向いていた仕事に従事していた方たちも満員電車での通勤を余儀なくされてるようで嘆きの声が伝えられている。
ただでさえストレスだった満員電車での通勤には、コロナのストレスだけでなく、しばらく満員電車から遠ざかって平和な日々を体験したこともあり、更なるストレスが二重三重に課されてるはずだ。
自粛期間中の変化は真の変化ではなく、自粛が解除された後に起きる変化こそが真の変化になる。
これから実際に起きることが新しい変化だが、時間をかけた試行錯誤を伴うはず。
コロナ前から傾向としてあり、コロナ後もその傾向が続くであろうと予想される分野で分かりやすいものが二つある。
- デジタル(デバイス、通信、コミュニケーション)
- 健康
今誰もがなんとなく感じているであろう事を記すと。
コロナで実際に大きくダメージを受け、実害だけでなく心理面にもダメージが与えられたのは、広い意味での『場』だ。
人が集まることで生じる『場』だ。
場には、場所だけでなく空間の共有も含まれるので、狭い空間を共有するスポーツをする場合も含まれるし、スポーツの観戦を含めて人が集まって観る・聴くという行為も心理的にダメージを受けている。
ビジネスの場合、場で展開されるもののほとんどはBtoC(お客がエンドユーザー)で、コロナで最初にダメージを受けたのはBtoCだが、企業同士のBtoBでも一方のB(企業)がBtoCを展開していれば時間の問題で双方のBにもダメージが及ぶのは当然だ。
デジタルや健康に該当する分野でも、舞台が場であればジムのようにダメージは直撃している。
サーフィンやキャンプも槍玉に上がる様子からすると、場はオープンであってもクローズドであっても人が大勢集まれば敬遠されがちになる。
最近になってネット空間における場(SNSなどの)での誹謗中傷が大きな問題になり始め、そこでも場の規制や制限が取り沙汰されるトーンが強くなり始めた。
いろいろな場が過渡期を迎えているようだが、懸念されてるような衰退が起きるのか、それとも新たな方向へのシフトが始まるのかは注目する必要があるだろう。
もし、場が大きく変化するならば、場以上に変わらざるを得なくなるのは人間関係になる。
今実際にある人間関係が蜃気楼のように消えてしまうこともありうるかもしれない。
4月の全国の自殺者数は前の年の同じ月に比べ359人少ない1455人で19.8%減り少なくとも最近5年間では最も大きな減少幅だと伝えられている。(減ったとはいえ多いが)
経済的に疲弊した人の自殺が増えるとすればこれからなのかもしれないが、少なくともここまで公表されてるデータの範囲では、コロナ対策としての自粛は結果として人間関係を薄めさせたことが自殺の抑止になったと見られている。
世間の風潮では大人数での場が敬遠されるように感じられるが、人数の制限や規制が必要になるとすれば、参加者の選別が行われるようになるだろう。
結果が問われる場では結果で選別され、目的が問われる場では持ってる価値観の違いで選別され、プライベートな場ではストレスを感じさせる人が排除されるような線引きが行われるようになるのではと感じる。
もしそうなったら、選ばれない人は自分が差別されてると感じるようになるかもしれない。
人から嫌われない生き方がますます大事になるとともに、一人の時間を楽しめる事は立派な才能になる、そんな時代が始まるかもしれない。