違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

『隠れ〇〇』というギャンブル!

アメリカ大統領選の鍵を握るのは『隠れトランプ』や『隠れバイデン』の存在と言われていて実態が見えづらいので、両者とも最後の最後まで逆転の可能性を秘めている。

 

当初『隠れトランプ』は、表立ってトランプ支持を表明するのは世間体を考えると憚られるから隠れた存在になると言われていた。

 

しかし、投票が大詰めになると、熱狂的なトランプ支持者がバイデン支持派に力ずくで嫌がらせをすることから逃れるために隠れるようになって『隠れバイデン派』が潜在化しているという話が出ていた。

 

そしてさらに、トランプ支持を表明するとご近所トラブルなどで身を危険に晒すことになるからと新たな隠れトランプ派が生まれてるなどと、隠れトランプの意味合いが変化してるという話まで伝わってくるようになっている。

 

隠れ〇〇といえば、隠れキリシタンを思い出す。

 

隠れキリシタンは、政府の弾圧から逃れるために隠れるという選択をしていた。

 

この話は、信仰心は尊いと教わった気がするが、真に隠れる理由は、今も昔も隠密行動のためなのだと感じる。

 

信仰心以外に隠れる理由があったと勘ぐれば、尊さは薄らいでいく。

 

 

 

 

ところで、市民の本音がどこにあるのかが分かりづらかったものの一つに大阪都構想があった。

 

昨日の投票結果は接戦で、

 

「反対」69万2996票

「賛成」67万5829票

 

僅差で都構想は否決された。

 

 

投票率は62.35%。

 

この投票率は、直近の大阪府知事選や大阪市長選の投票率より10%ほど高い。

 

大阪都構想の賛成反対を巡っても隠れはあると言われ、世論調査等ではその存在が見えづらいとされていた。

 

この増えた10%の中の隠れが影響を与えた可能性は大だ。

 

 

 

 

前回のアメリカの大統領選の投票率は60%で21世紀に入ってからの大統領選としては最多だったが、今回の大統領選では期日前投票で既に前回の投票率を超えているらしい。

 

投票率が上がるほど浮動層の影響力が高まるので下馬評は当てにできなくなる。

 

 

投票率が上がるほど、浮動層に占める隠れ層の割合が増えるというのが現代の特徴だとすると、下馬評はますます当てにできなくなる。

 

結果は当たっていても、その読みは外しているのが下馬評かもしれない。

 

 

 

古来、隠れる理由は弾圧から免れたり、不利を被ることを防ぐためが多かったが、現代はこれに加えて『勝ち馬に乗りたい』という思いも感じられる。

 

勝ち馬に乗ろうとすると、様子を伺い探るという情報収集を継続することになる。

 

このように情報収集戦略と表現するとビジネスライクな印象が出てくるが、これは後出しジャンケンを求める気持ちであり、投資の世界でいうところのインサイダー取引を求める気持ちと全く同じだ。

 

 

人間は嘘をつく生き物であり、発する言葉は嘘が多いとすれば、迂闊に信じることはできなくなる。

 

どうでも良いことに関しては軽い気持ちで反応できるが、重大な利害や損得が絡むと思えたら『勝ち馬はどっちだ?』と囚われるのは当然だ。

 

このように考えると、日常生活のギャンブル化が起きていると気付ける。

 

 

選択を迫られた時に、自分のポリシーに基づいて考え対処しようとする人と、ただ勝ち馬に乗りたいと考えてるだけの人が相容れないのは当然なのだが、このような異なる考え方の者同士が折り合える要素に気付けることが、今後の先見の明になるのではと思えてくる。