正月を迎えて気分一新できる人とできない人がいるのはコロナのせいばかりではないだろう。
特に、未解決の問題を抱えている人は。
わたしの中ではもう過去の話題になっていた事件がニュースで流れてきた。
「騙すのが悪いのは間違いないが、騙される側も問題あり!」高級カーシェア投資トラブルの現場で考える
駐車場で目に付いたのは10~15年落ち、市場では100万円台から300万円くらいで流通しているクルマ。投資者達は相場よりもはるかに高い金額で高級車を購入させられていた=法外な高額ローンを組まされていたという。
この話のトリックや錯覚の肝は、儲かるということよりも、車という現物があることと、自分の財布から直接支払うわけではないということが、万が一の場合のリスクヘッジになってると思い込むことかなと感じられる。
さらに、自身が興味もないしよく知りもしない分野に手を出すという相場感覚の欠如も追い討ちをかけているのは、隣の芝生が青く見えたからかもしれない。
正月恒例の人気番組の格付けチェックを思い出す。
この番組がおもしろいのは、『高級』が大したことないということを教えてくれることなのだが、アンテナの感度が鈍ってる人が見ると、目利き力が高いGACKT氏が輝いて見えることだ。
なぜ騙されるのか?
目利き力の無さに加えて、ちょっと前の不動産のサブリースやシェアハウスも同様なのだが、錯覚に実体を与える役目を果たす裏方が金融機関だということも関係してそうだ。
ローンが組めるということは、金融機関が事業としてお墨付きを与えていると勘違いするのかもしれない。
次々悪知恵出ること。破産開始決定が出たのは高級車カーショアの投資詐欺。2~30代の若者に、自分らが投資家(中古高級車オーナー)になれば、どうせシェアで乗るなら高級車、しかも「わ」ナンバーでないから利用者たくさんで儲かると相場の何倍もでローン組ませすぐ破たん。https://t.co/B6S9NhLXZd
— 山岡俊介 (@yama03024) 2020年12月28日
Twitterで『高級』と検索すると、
と、出た。
この程度だったら大きな社会問題にはならなそうに見えるところが落とし穴なのかもしれない。
高級になぜ惹かれるのか?
世の中に劣悪な低級が多いならば高級の位置付けは違ってくるが、現代は詐欺でも絡まない限り低級はほとんど存在しない。
現代の目利き力とは、低級を見抜く際に発揮される能力として機能するのだ。
念のためにとGoogleTrendsで『高級』と検索すると、
Googleがデータを開示して以降の時代は、緩やかだがコンスタントに高級の需要が増していることが感じられる。
高級と銘打てば需要が作れるという背景がありそうだ。
今年もどこかで高級と銘打たれた低級に騙される人が後を絶たないような気がする。
ご注意あれ!