質より量を重視する人もいれば、量より質が大事だと考える人もいる。
同じことに向かい合っていても、質という観点で捉える場合と、量という観点で捉える場合がある。
この質と量の関係に似てそうなことで、最近改めて感じることがあるのは、タイミングに関しての早い遅いだ。
同じことをやるにしてもタイミングの早い遅いで結果は大違いに感じられそうなことが増えている。
普及のプロセスについてWikipediaは普及学として取り上げている。
ビジネスの教科書ではキャズムというワードで説明されることが多い。
この普及のプロセスカーブは、取り組むタイミングが早過ぎると報われるまでの苦労が大きいし、下手すればその後に予定していた爆発的な普及すら起きないかもしないというリスクで捉えられることが多い。
報われないという意味では、普及し切った後に参入することも同様で、そのタイミングだと情報としての新鮮味もないし、世間が飽き始めていたりする。
ブームになる少し前のタイミングを掴むことが大事だと説かれる。
こういうことは、後から分析するから分かるが、現在進行形の中ではなかなかわかりにくい。
さて、最近ClubhouseなるアプリでありSNSが話題になっているが、急速に話題が盛り上がる背景に芸能人や有名人が参入してることも関係してそうだが、そういう動きを説明する記事の中には、Youtubeに乗り遅れた芸能人たちが今度は乗り遅れないようにと飛びついていると説明してるものがあった。
これを読んで妙に納得感とデジャブ的な既視感を感じた。
廃れて消えると思っていたネットワークビジネスという形態が、手を替え品を替え生き永らえている姿に通じるなと思えた。
いや、むしろこういうスタイルが主流なのかもとすら思えてくる。
ネットワークビジネスが主流になるという意味ではなく、参入するならタイミングは早ければ早いほど良いとする価値観だ。
適切なタイミングを見計らっていると、すでにタイミングを見失ってるようになるのだ。
例えばClubhouseの場合、アプリの開発者はそれなりのコストと時間をかけて作り出してるのだろうが、それに飛びつく人はたいしてコストも時間もかからない。
現代は、入り口に立つだけだとコストも時間もネックにならないことが増えたので、とりあえず最初期に参入しておけば、おこぼれが回ってくる確率も高いだろうと考える人が増えているのだ。
直近で、何かに乗り遅れたと感じたことがある人は、次は見切り発車でもいいから最初に飛びつくぞと身構えているはずだ。
そんな世相が感じられる。
しかし、一旦参入するとモチベーションもアドレナリンも上昇するのだろうから、それなりの熱量が発散され撒き散らされるので、影響力はそれなりになるはずだ。
1996年以降に生まれた人をデジタルネイティブやZ世代と呼ぶが、この世代がコロナのせいなのかオープンなSNSでの発信が減少してるらしい。
特にインスタグラムとTwitterの減少が著しいらしく、その理由として発信する内容もないし、あってもそれをシェアしたいと思わないかららしい。
こういう気持ちの変化に忍び寄るのがネットワークビジネス的な存在だと感じる。
忍び寄ってるから気持ちが変化してるのかもしれない。
モチベーションを駆り立てるのは『早い方がいいよ』かも?