マーケティングの観点で重要な最近のキーワードはエフォートレス、つまり楽できること。
現代人は、ちょっとしたことをめんどくさいと感じるようなのだ。
ちょっと歩いたり体を動かしさえすれば良いだけのことを、めんどうに感じる人が増えているが、それらのことは効率的と表現されることも多い。
このエフォートレスということばは、女性のファッション用語として普及したようで、スニーカーを履く女性が増えたのはこのエフォートレスの影響が多いと説明する話が多い。
ちなみにGoogle Trendsで見ると2014年頃から使われてるように感じられる。
ファッションのユニセックス化とエフォートレスは互いにリンクし、ファッションにとどまらずライフスタイルにも影響してるだろう。
日常生活の中では、エフォートレスはめんどくさいことを敬遠するという文化として浸透してるかもしれない。
めんどくさいというワードが、嫌なことを断る場合の万能言葉として使われるようになったのもそのせいだと感じているが、そうなった理由は語彙力の貧困化が招いているようにも感じる。
知識や経験は増えずに、知識未満の情報ばかりが断片的に増えたからのようにも感じられる。
いずれにしても人間はテクノロジーの進歩ほど進歩はしてなさそうだと感じる。
エフォートレスということばの使われ方を改めて理解すると、最近取り沙汰される路上飲みもエフォートレスが影響してるように感じられた。
由来としての、ファッションのエフォートレス化は十分に共感できるが、ライフスタイルのエフォートレス化はきっと反動に転じる時期を近い将来迎えるように感じられる。
そうなった時に、エフォートレスな生き方に馴染んだ人は価値観を転じるのに苦労するのだろう。
せめて体を動かすことを嫌がらない生き方くらいはできた方が良い。
そのためにスマートウォッチを使うのは一つの手だろう。
ちょっとしたことで、フットワークよく体を動かせる人とそうでない人は健康面でもどんどん差がついていくだろう。