言いたいことを自由に誰でも発言できる時代になった。
だからといって言いたい放題というわけには行かない。
一歩間違うと訴訟問題になるし、最悪は逆恨み等が原因の刃傷沙汰に発展する。
言いたいことを自由に言えるということは、それを聞かされる(読まされる)人がいるということでもある。
言ってる相手は一人であっても、聞いてる(読んでる)相手は何人いるか分からない、それが現代だ。
ケンブリッジ大学出版は2016年、メディアで男性と女性アスリートに対して使われている言葉を分析。
— 安田菜津紀 Dialogue for People (@NatsukiYasuda) 2021年6月7日
《男性アスリートを表現する際に最も一般的な形容詞は「最速」「強い」「偉大」「卓越した」だった。他方、女性アスリートの場合は「独身」「既婚」「妊娠中」「年増」》https://t.co/lK6g2uCMRt
全文は読めないが、大坂なおみさんが記者会見を拒否したのは当然だとする記事。
日本のスポ根の世界では、理不尽なシゴキであってもそれを受け入れそれに耐えることでチームとしての連帯感や一体感が養われるという考え方に通じるものが、記者会見にもあるように感じられる。
こういうことは、同じ空気を吸ってる者同士ではあまり違和感を感じないのかもしれないが、違う空気を吸ってると違和感は明らかなのかもしれない。
俳優のウィル・スミス氏は、インスタグラムで大坂なおみさんへの支持を公開した。
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これらの記事や話題を読みながら思い出したのが、発言力がある有名人で自分は自由に発言するが、自分のことを好き勝手に言われるのは嫌な人が、言ってる人をブロックすることは少なくないなということだ。
安倍晋三や河野太郎によるブロックは、自由民主党の性質そのものですよ。
— 法學院狂魔 (@Adepteater029) 2021年6月4日
市民の批判/非難について「目を閉じ」「耳を塞いで」なかったかのように扱い「国民から支持されている」と嘯く。自由民主党にとっての「政治」とは「問題を除去する事」ではなく「問題をなかった事にする事」です🙄
安倍晋三にブロックされました🙄 pic.twitter.com/W3eEyE9EUU
— 法學院狂魔 (@Adepteater029) 2020年10月24日
有名政治家なんて、悪口など散々言われていて今更気にする必要ないだろうと思っていたが、耳に痛いことを言う人をブロックしてるとすれば、実は意外と本人には届いてないのかもしれない。
Twitterで、ブロックしたりされたりのツイートを見ていると、おもしろいパターンがあることに気付いた。
胡散臭いビジネスや詐欺を展開してると思しきアカウントの持ち主が、自分を怪しんでいてかつその怪しさを告発する可能性がありそうな人を早目にブロックしてるようなのだ。
経験からの対処なのか、独自の嗅覚のせいなのかは不明だが。
ブロックしたくなるのは、利害の構図が敵対関係になるから。
政治家の場合だと、見解の相違を越えた対立があるので、絶対に歩み寄れない境界線があるはずだが、一般人だと敵を減らすことを考えた方が賢明だろう。
参考になるのは謝罪会見だ。
目の前の取材者だけでなく、その背後にいる世間が非難や好奇の目で自分を敵視してるのだが、できることのすべては、少しでも目の前の取材者を味方につけることだけなのだ。
役に立つのは失敗した謝罪会見。
【謝罪会見の流儀】謝罪会見を成功して危機を逆転する具体的方法!
ここでは、失敗事例として4つが取り上げられている
アンジャッシュ渡部さん「多目的トイレ不倫」謝罪会見のロンブー淳さんの見解
野々村議員の号泣謝罪会見はなぜ失敗したか?
船場吉兆のおかみは、なぜささやいてしまったか?
芸能史に残る謝罪会見失敗事例:ベッキーさん
大坂なおみさんは、記者会見の失敗を通り越して、記者会見の拒否(≒ブロック)という戦略を取った。
これが吉と出るか凶と出るかは今は分からない。
賛否両論あるが、味方につけるべき人が味方についてくれなければ成功とは言えない。
有名人は、嫌いだからという理由だけで簡単にブロックすると、意図しない形でブーメランになるかもしれないと思うと、有名人も辛いなと分かる。