違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

リトマス試験紙として機能する大坂なおみ

オリンピックは政治的に中立だとする理念がウソだと明らかになったのが東京オリンピック。

 

その東京オリンピックと前後するかのように、スポーツも政治なのではと考えさせられる出来事が起きている。

 

 

「世界で最も影響力ある100人」に大坂なおみ選手と伊藤詩織さん 米タイム誌 2020.9.23

大坂選手については、全米オープンテニスの場で人種差別に抗議、スポーツの領域を超えた存在感を示したことを紹介。

 

 

選手としての実力や結果とは別のところでスポーツ以上の評価を獲得し、時には時代の代弁者として振る舞いだしたのが大坂なおみ(敢えて敬称略)だ。

 

 

そんな政治的な発言をする大坂なおみの活躍は、マーケティング的であると指摘する意見もある。

 

 

スポーツ選手の年収トップ100、女性は2人だけ。「性別による賃金格差いまだ大きい」

スポーツ経済を扱うアメリカのメディア「Sportico」が5月25日、2021年のスポーツ選手の長者番付を発表した。

 

大坂選手は全体15位で、女性ではトップ。Sporticoは「マーケティング力が飛躍的にあがり、5000万ドルの商業収入を含む、女性トップの5510万ドル(約60億円)の収入があった」と紹介している。

 

 

 

そして、そんな政治的な、マーケティング的な行動や対応はこの1〜2年で加速し、

 

 

 

 

政治の側に振れ過ぎるとマーケティング側からは煙たがられるのだ。

 

 

そんなところにまた話題が勃発した。

 

 

 

 

テニス界が、これまでの伝統に則って展開しようとする流れに、自分流の政治やマーケティングを持ち込もうとする大坂なおみとの対立が隠せなくなってきた。

 

記事によっては、スポーツ選手の繊細なメンタルゆえの行動や発言だと伝えるものも多いが、その取り扱いジャンルはもはやスポーツではなく政治であり、損得のマーケティング的なものになっている。

 

 

【全仏OP】罰金処分の大坂なおみが反撃ツイート「怒りは理解の欠如 変化は人々を不快にさせる」

テニスの4大大会・全仏オープン(パリ)会見ボイコット騒動に揺れる大坂なおみ(23=日清食品)がツイッターを更新。「怒りは理解の欠如。変化は人々を不快にさせる」と記した。

 

 

会見ボイコットについて全仏側は「大坂に再考を求めたが、交渉は失敗に終わった」としている。

 

 

 

 

大坂なおみがテニスプレイヤーとして注目され始めた頃は、実力はあるのにメンタルが弱点だと言われていた。

 

そして、実力に違わない結果が得られるようになると、メンタルが強い人というよりも政治的な人になってしまった(ように見える)。

 

 

勝つことでそういうメンタリティを獲得したのか、それとも擦り寄ってくる人種が変わったからだろうか。

 

想像は果てしなく広がる。

 

『大坂なおみ、どう思う?』という問いに対する答えはさまざまだろうが、その答えはある色に対する無限のグラデーションで説明できるような気がする。

 

ある色が何色かは、一人一人が持ってる価値観で違ってくるだろう。

 

ノイジーなのは少数派だとしても、サイレントな人と意見が違ってるとは限らない。

 

 

 

大坂なおみは、現代のリトマス試験紙として機能しそうだ。