違う見方

新しい時代の始まり。複数の視点を持つことで、情報過多でややこしい現代をシンプルに捉えるための備忘録的ブログ。考え方は常に変化します。

アメリカンドリームが消えたアメリカで何が起きてるか?

年末が近づくと今年の総括と来年の予測が話題になる。

 

経済の予測は株価や為替の予測で表現され、日本ではニトリの会長の予測がたびたび話題になる。

 

 

コロナなんか影も形もなかった2018年に取材を受けてこんなことを言っていた。

 

 

 

――訪日外国人によるインバウンド消費は伸びていますが。

 

「インバウンド消費は、いつ引いてもおかしくない。日本人もバブル期に欧米に旅行して爆買いしていましたが、いまはしていない。同じようにインバウンド需要もいつかなくなるでしょう。

 

ニトリ会長が2018年の日本経済を大予測!「今年はズバリ…」

 

コロナを予感していたわけでは全くないが、東京オリンピックに大いなる期待を寄せてる時期にインバウンドの消滅にリアリティを持っていたのだ。

 

 

ニトリ会長の予測ですらズバリ当たるものばかりではないのだが、見ているポイントや主張してる内容はいつもほぼ同じだ。

 

 

アメリカで起きてることを見てると、日本で何が起こるか分かる。

 

これに尽きるようなのだ。

 

 

今年の予測や来年の予測というような1年スパンで見据えた予測というよりも、何が起きるかは分からないが、大きな流れや傾向としての世の中の動きを見てるのだ。

 

今アメリカで起きてることは何なのか?

 

日本に住んで日本語の情報を入手するだけだと、手垢のついた情報しか入手できないのだが、それでも聞こえてくるできるだけ手垢の少ない情報はというと、就任当時は大歓迎されていたような気がするバイデン大統領はどうやら人気がなさそうだという話や、アメリカは北京オリンピックをボイコットするつもりらしいという辺りが、確実に日本に影響することになりそうだ。

 

もっとも、北京オリンピックに対するボイコットは選手を派遣しないというボイコットではなく、政府関係者が出席しないという外交的ボイコットというあたりに正論のぶつかり合いではない駆け引きの匂いが強いので、これをどう解釈するかで打つ手や対応は変わりうるのだ。

 

 

 

アメリカですらもはやアメリカンドリームはないという話を聞いたのは2015年頃だったと記憶している。

 

その時聞いた話(実際には読んだ話だが)では、『American Dream』と検索すると同時検索ワードが「終焉(end)」や「衰退(decline)」、「絶望的な(hopeless)」や疑問符(?)になっていると、アメリカ文化の研究家が言っていた。

 

ほぼ同じタイミングで目にした別の記事には、シリコンバレーには年収1000万以上なのにホームレスがゴロゴロいると、彼らの多くは車で生活してると書かれていた。

 

実際のアメリカを直接知ってるわけではないが、アメリカ人にとってもアメリカンドリームはおとぎ話なんだろうなと感じた。

 

 

 

日本で生活してると気付きにくいが、食文化の欧米化というが実際にはアメリカ化だ。

 

コンビニだってそうだし、大型量販店やモールだって由来はアメリカだ。

 

 

時代によって違いがあるとはいえ平成以降はビジネスや社会のルールも、由来はアメリカからというものばかりに囲まれている。

 

高度成長期からバブル期にかけて、経済規模だけは一瞬世界一を思わせた日本だが、ただ規模が大きかっただけで、日本発の仕組みやシステムが世界に浸透したことはない。

 

 

 

ニトリ会長の説を信じるならば、アメリカで起きてることが時間差の後に日本でも起きることになる。

 

 

アメリカで何が起きてるかを知るためには、せめて英語での情報に抵抗を感じない程度にはなれた方が良いはず。