口コミやレビューのような第三者を介した情報は,当事者がアピールする売り込みよりは信頼性が感じられやすい。
その特性を悪用したのがいわゆるインフルエンサーを使ったステマやヤラセだが、これをサクラと呼べば昔からの定番の手法だと分かる。
同じような効果は,行列ができることでも得られる。
売ることで儲けたいという場合,上記のような人間心理を利用、活用、悪用され、その手法は次々と洗練され巧妙化を繰り返す。
同じようなことは,広く情報全般に起きているはずだ。
コロナの発生以降の,コロナそのものに関する情報やワクチンを取り巻く情報もこれと同じ環境にさらされているし,ロシアのウクライナ侵攻でもだ。
今となっては,情報発信がメディアや専門家やそれらしき立場から発されることは,いわばテレビCMや広告宣伝とほとんど同じで,真実を知るためにというよりも,取り敢えずの叩き台としての基準位に捉える方がちょうど良く、彼ら彼女らも決して分かっていて発言してるのではなく,自分の見解を商品として商売してるか、自分の影響力を確認し快感を得たいだけなのだ、個人であろうと組織であろうと国家であっても。
Google社は、ウクライナ軍が自国民を意図的に虐殺しているなどの内容を含むコンテンツを凍結する方針を発表。#ロシア #ウクライナ情勢 pic.twitter.com/orMpsNieB9
— 堤未果 (@TsutsumiMika) 2022年4月5日
Googleのこの発表を受けて,両極端な噂にさらに尾鰭が付いている。
普段冷静でクールに穏やかに物事を見ていた人が、陰謀論らしきものの虜になり始めたように感じられる発言をTwitter上でし始めたのをこの1週間で何度も目にした、別にインフルエンサーでもないし、そういう指向性もない堅実な生活をしているであるように見えていた人たちがだ。
私生活を取り巻く環境に大きな変化があったのかもしれないが、それにしても引っかかる。
もともとそういう人だったのだが、そういう面を出さないようにしてただけなのだろうか、などと考えてしまう。
逆に、自分自身では気付いてないが、私だって知らないうちに『そんな人だとは思わなかった』というような変化を起こしているのだろうか?
情報が効果を発揮するのは、危機や不安や心配や疑問を抱えてる時。
効果は影響力と置き換えても良い。
危機や不安や心配を和らげそうな情報や、疑問の解決にヒントとなりそうな情報を、求めずにはいられない心理状態に作用する。
人は無意識のうちに求める答えを想定している。
だから、それに近そうな情報に飛びついてしまう、頭が良い人は頭が良い人なりに、そうでない人はそうでない人なりに。
人間が蛾だとすると、情報は誘蛾灯なのだ。
灯りに惹かれて集まった蛾や虫は殺される運命にある。