ロシアのウクライナ侵攻とコロナウイルスはよく似ている。
どこが似てるかというと、『そもそもなぜ始まったのかが分かりづらい』という点でだ。
報道や世間の論点は、始まったことが悪という点で論じられ、終わらないことが悪として論が継続し、その影響の波及効果も一般的には悪と展開され現在に至っている。
その悪の張本人は誰かと、誰もが犯人探しをするようになる。
以下は、ウクライナ侵攻に関して。
今の日本で普通に暮らしてると悪はロシアで、悪の張本人はプーチンだという声がメジャーなものだろう。
本音の意見としては違っていても、それを語るのは憚られる空気もあるだろう。
こんな時には逆張りの意見に注目が集まることもある、特にその発言が著名人であればあるほど。
大前研一「プーチンの怒りの根源を見抜けなかったゼレンスキー大統領は、決して英雄なんかではない」 「政治家に恵まれていない国」に降りかかった悲劇
詳しくは記事を読んで頂くとして、『ロシアvsウクライナ』というよりも『プーチンvsゼレンスキー』として論が展開されている。
当事者だけに目を向けるとこのように見えることもありうるだろうが、後の歴史の教科書という視点で捉えると、勝った方が正義とまとめられるはず。
戦争だから当事国双方が疲弊するのは明らかだが、どういう結果になったとしてもロシアもウクライナも勝ちが似合わないような気がしてる。
勝ちはロシアでもウクライナでもない他が握るということもありうるのだ。
当初は短期で終結すると思われていたこの戦争が長期化の様相を呈し始め、アメリカやEUやNATOの関わり方が変化する中で、この戦争の意義として兵器産業界が古い兵器の在庫一掃をしてるのだという説が出ている。
今回の戦争で印象的なのは戦車の役立たずぶりだ。
替わりに急に台頭したのがドローンであったり、イーロンマスクの通信システムのスターリンクであったりと新型兵器の実戦見本市のようですらあることだ。
アメリカやEU各国からウクライナへ供給されてる攻撃のための兵器類は最新のものではなさそうな点も在庫一掃を連想させる。
この戦争の終結は古い在庫が一掃された時かもしれない、ロシアのミサイルの在庫も間もなく尽きるという話も聞こえてくるし、ミサイルに搭載されてる燃料には使用期限もあるとのこと。
真の勝者が誰なのかは今は分かりづらいが、後の歴史の教科書には明記されるかもしれない。