ロシアとウクライナの争いでは、ロシア側に民間軍事会社のワグネル(プリゴジン氏が創設者であり代表者)がいて最前線に配置されていた。
そのプリゴジン氏が味方であるはずのロシア国防省に不満を抱き反乱を企てたというニュースが週末のニュースで伝わっていた。
結局、
プーチン大統領、軍事蜂起のプリゴジン氏を反乱罪に問わず
6/25(日)
この反乱劇では不思議な現象も見られた。
モスクワへの侵攻を企てたワグネルに対して、沿道のロシア市民が好意的だったのだ。
この現象に対する解説が報道番組でされてるが、その解説などとは別で、勝てば官軍負ければ賊軍を思い出していた。
第二次世界大戦の日本とアメリカの戦いを太平洋戦争と呼び、形式上は日本の敵はアメリカだったが、後に日本国民の敵は大本営(日本軍の最高統帥機関)だったことが明らかになった。
なんだかロシアで起きてることとよく似てる。
さらに勝てば官軍負ければ賊軍の正体を教えてくれるような話もある。
タモリ「武士道ってない」NHK野口葵衣アナ「勝てるほうに乗り移って」
関ケ原の戦いで勝敗に大きく関わったのが、小早川秀秋による裏切りだった。小早川勢の動向を見て脇坂、朽木、赤座、小川の4人の小大名も東軍に寝返った。「こう見てると武士道ってないだろう?」と嘆くと、野口アナは「もう勝てるほうに乗り移って」と苦笑していた。
勝てる方に乗り移るといえば忖度だ。
最近ではバカにされることが多い忖度だが、依然としてあらゆる現場で生き続けている、多分人間(特に日本人)の本質なのだ。
しかし、その本質に対して自己嫌悪を感じる人は少なくないのだ。
だからこそ判官贔屓という価値観が存在する。
これらの価値観は国や文化によっても違いがあるだろうが、育った環境や受けた教育や接した人間関係を総合して身に付くもので良いも悪いもないのだ。
あるとすれば好きか嫌いかであり損か得かだ。
現代社会では多くの人が、好きであり且つ得になるものを選びたいと望むだろうが、実際には得になるならば嫌いでも構わないという選択肢を選ぶ方がむしろ多いはず。
盲点になるのは、好きでなさそうなものが嫌いだとは限らないことであり、得になりそうもないことが損だとは限らないことだ。